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第506回:東日本大震災から8年、福島の現在地
今日は3月11日。東日本大震災・原発事故から8年を迎えた今なお、厳しい現実と直面している福島県。 『ニュースオフサイド』と『きょうのナマチュウ』で、福島にフォーカスしてお送りしました。
まずは福島県の現状を西村志野記者が整理。
『ニュースオフサイド』は、福島県飯館村に居る斉藤一美キャスターを繋いで。汚染した土などが入った黒いフレコンバッグはいまだあちらこちらに積まれた状態であったり、必要な時にだけ飯舘村に戻るという二重生活を続ける村民も多いと飯舘村の現状をレポート。
村民の有志が集い設立した飯舘電力が始めた発電事業についてや、原発事故後に壊滅状態となってしまったブランド牛「飯舘牛」を復活させるソーラーシェアリングについてなども説明してくれました。
飯舘村の憩いの場、手打ちうどんのお店「ゑびす庵」の高橋義春さんとちよ子さんにお話を伺いました。「うちがあっても帰れないのが飯舘の状況。でも私たちは(避難先で)営業してたから、心が紛れた。出会いもあったし、私たちは幸せだった。」
「村民が戻らない中で赤字覚悟で再開したけれど、訪れてくれる人がいる。なんとかやれている。」とこの8年間を振り返ってくださいました。
▼一美キャスターが初日に食べたのがこちらの肉うどん。うどんのコシが素晴らしいそう!
▼2日目は、お店で1番人気の五目うどんに舌鼓!野菜たーっぷり!
『きょうのナマチュウ』は原発事故でもっとも被害を受けた双葉郡に隣接した、いわき市にいる吉田涙子記者を繋ぎました。吉田記者は、震災直後にいわき市に行っていました。「何をしたらいいのか分からなかったけれど、友人の車に乗せられるだけの物資を積んで、たどり着いたのがいわき市だった」と語ります。
▼今日の小名浜港。津波に飲み込まれたのが夢のように綺麗に。▼雰囲気の良いこじんまりとしたお店が軒を並べる「夜明け市場」はいわき駅前すぐの場所にあります。震災から8か月後にはこのように飲食店街に改装されました。現在は11店舗(まもなく、さらに2店舗がオープンするそうです。)
▼お話を伺ったのは「夜明け市場」の代表・鈴木賢治さんと、「またろく」というお店を出されている渡辺またひろさん。震災後、まずは働く場を作ろう...とスタートさせたという「夜明け市場」。復興のポジティブなイメージを出したいと取り組んできた中で、女性がベビーカーを押して安心して歩く姿を見た時には感激したとお話してくださいました。
清水克彦デスクは先週、福島県の果樹農家を取材してきました。福島市で産直センターふくしま代表を務めていらっしゃる阿部哲也さんの声をお聞きいただきました。
毎年、近くの中学生が授粉作業の体験にくるような大規模な農家さんでしたが、原発後その姿もなくなり、売り上げも激減。
「私たちがどれだけ安全を確保して説明しても、買わない人は一切買わない。福島県民としては、原発再稼働する国の方針が分からない。」と語ってくださいました。
今日は、阿部さんが栽培した福島名産の梨『晩三吉梨』セットを5名様にプレゼントさせていただきました。ソフトボールを二回りくらい大きくしたような、とっても大きな梨!当選された方、おめでとうございます!
『SAKIDORIニュースパレード』 石川真紀キャスターが取り上げたのは、アメリカ・アトランタのモアハウス大学で、学生が連れてきた生後5か月の赤ちゃんを、教授が抱っこして授業を進めたという話題。ベビーシッターを見つけられず、やむなく生後5か月の娘を連れてきた学生に「子どもは抱っこするから、しっかりノートを取ってくれよ」と話した教授の姿を、クラスメイトがTwitterに投稿し称賛のコメントが寄せられています。
コメンテーター 金子恵美さんが語り下ろした『今日のオピニオン』テーマは「防災省を創設しよう!」でした。復興庁廃止のこのタイミングで、政府の危機管理の在り方について今一度考えてみようと金子さん。
災害はいつどこで起こるか分かりません。でも防災についてはまだまだ地方で格差があるのも事実。
「防災から復興までを一貫して担う機関、ワンストップサービスが出来る窓口を作ろう。平時から災害に備える一つの省庁としてやっていくべきではないか。」と防災省の必要性を語りました。
『SAKIDORIスポーツ』 砂山圭大郎アナウンサーが、体操の話題をお伝えしました。明日で、東京五輪開幕までいよいよ500日!五輪の「種目別」出場枠を狙う選手は「この道だけ!」と覚悟を決めて臨んでいます。
宮城県仙台市出身の30歳、「あん馬」亀山耕平選手にスポットを当てました。
『ニュースパレードアネックス』 母乳の代わりとなる乳児用の液体ミルクの店頭販売が、今日からスタート。SAKIDORI!でもこれまでに特集してきた液体ミルクですが、まず販売が始まったのが江崎グリコのものです。
液体ミルクは母乳に似せた乳製品で常温でも長期保存がきくため、災害時の被災者の助けにも期待されています。
山本カオリ記者が、十数組のご家族が参加した液体ミルクの体験会を取材しました。
「夜中に寝ぼけて粉ミルクを何杯入れたかよく分からなくなってしまうことがあった、このまま使えて便利!」
「ちょっとお高めだけれど、緊急時のお守りとして持っておきたい。」などの声があがったようです。
▼一番飲みっぷりの良かった赤ちゃん(^^) 男性の育児参加の負担軽減にもなりますね!
『芸能アラカルト』 放送作家でコラムニスト 山田美保子さんも参加した、「エンジン01」の東日本大震災 チャリティーコンサート 第7回「全音楽界による音楽会」の様子や復興への思い、サンドウィッチマンの活動についてなど語っていただきました。ちなみに、「エンジン01」のチャリティーコンサートでの募金額は1650万円を超えたとのこと。復興へと使われます!
【今日の1曲】 蒼氓 / 山下達郎
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サkドリ留守番担当の水谷加奈です。
東日本大震災から8年。
石巻の港では大きな漁船が打ち上げられ、
海沿いの家は屋根や壁が流され、枠組みだけになっていました。
少しだけ残っている壁に、その家の子供がカラフルに落書きをして、
お母さんと一緒に遊んでいた光景を思い出します。
気仙沼では仮設に暮らしているおばあちゃんが、
たくさんのお菓子でもてなしてくれた上に、
【話を聞いてくれてありがとう】と、あとからサンマを送ってくれました。
御礼を言わなくてはいけないのはこちらなのに。
もう8年。まだ8年。思いは様々です。
やるべきこと、やらなくてはいけないことはまだたくさんあります。cana