番組について
ONAIR REPORT
BACK NUMBER
  ◆最新の歴史探訪
◆過去の歴史探訪
   
PART1 くにまる東京歴史探訪
ONAIR REPORT
1月1日(火)
新しい年、2008年がやってまいりました。
届いた年賀状を読みながら、お聴きいただいている方も多いことでございましょう。
新年第1回目は、年賀状の歴史を辿ってみることにいたしましょう。

1月1日(火)放送分 + + + + + + + + + + + + + + + + + + + + +
江戸の昔、新年の挨拶は本人が出向いたり、あるいは、年賀の客を迎えるのが一般的でした。でも、遠くのお得意さんや、知り合いには、年賀の挨拶を飛脚に託して送っていたそうなんです。年賀状の原型でございます。
明治の世になりますと・・・。
1871年(明治4)、郵便制度が取り入れられ、その2年後には、「郵便はがき」が登場しました。飛脚よりも安くて早い・・・ハイテクの最先端技術の登場でした。年賀の挨拶は、次第に「はがき」に切り替えられるようになりました。首都東京をはじめ、都市が大きくなり、江戸時代のように年始回りをしていては追いつかない・・・という事情もあったようです。
「年賀は、葉書で」が定着すると、大きな問題が起きました。何しろ、取り扱いの郵便量が、普段の何十倍にも増えるのですから、たまりません。大混乱。これは、年賀郵便を一般郵便とは別枠で扱うことで乗り切りました。こうして、明治・大正・昭和と、年賀郵便は、ほぼ一本調子に増え、1935年(昭和10)には、これまで最高の7億通を記録。その後は戦争の時代に入り、物資不足と、「無駄なことはやめよう」という呼びかけで、年賀郵便どころではなくなってしまいます。
太平洋戦争が始まる前年、昭和15年、年賀郵便の特別扱いも中止。そして・・・。年賀郵便が復活したのは昭和23年。そして、翌年には画期的な出来事がありました。お年玉つき年賀ハガキが発売されたんです。送られた人に賞品が当たる・・・このアイデアは、ある民間人が考えたものでした。戦争直後の物不足の時代でした。「この物不足の時代に、賞品などとんでもない!」こんな反対意見もあったんですが・・・。「だからこそ、夢が必要なのでは」という声が多く、アイデアが採用され、実現したんです。
大変な反響を呼びました。現在までも、お年玉付き年賀ハガキは高い人気を保っております。では、これまでに、どんな賞品が登場したのか、賞品の移り変わりで時代の流れ、憧れの商品の流れが見えてまいります。こんな具合です。ミシン・グローブ・電機洗濯機・ステレオ・カメラ・カラーテレビ・電子レンジ・海外旅行・ワープロ・パソコン・・・。まさしく庶民の夢の移り変わりを示しております。
今年は、官製年賀ハガキだけで、35億通!のどかな気分で、年賀状を読む、正月を実感できる気分は格別のものがございます。



PAGETOP

サウンドオブマイスタートップページ くにまるワイド ごぜんさま〜 INAX JOQR 文化放送 1134kHz 音とイメージの世界 SOUND OF MASTER サウンド オブ マイスター