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June 05, 2009 11:03 AM

スタッフ日記~30~

どうも、番組スタッフの剣持です。


第30回の今回は、政策研究大学院大学教授で
元国際捕鯨委員会(IWC)日本代表代理の小松正之さんをお迎えして、
日本の水産業の問題・捕鯨問題についてお話を伺いました。

最近、魚が小さくなって美味しくなくなったと感じるのは、魚の獲り過ぎによるもの。

(大きくなって油が乗る前に獲ってしまうから…)

このままの現象と傾向が続けば、統計的には40年後には魚がいなくなる!?

という危機的状況!!

基本的に、今の日本の漁業には、
“獲っていい数量”の規制が無いと言っても過言ではない!!

いくつかの魚舟には、“獲っていい数量”の上限を決めてはいるが、
上限値を、“科学的に導き出される数値”を、はるかに超えて設定している。

さらに、“獲っていい数量”を決めている魚は、たった7種類。
(サバ、イワシ、ズワイガニ、スルメイカ、アジ、サンマ、スケソウダラ)

マグロも無いし、カツオも、キンキも、フグにも無い…獲り放題!!

そうやって大小関係なく獲り放題獲っても、
小さい魚だと築地市場で買って貰えないし、スーパーに出しても売れない…
結果、えさにするか、捨てるかしてしまう…

実際、

マイワシ 400万トン→3~5万トン

マサバ 280万トン→20万トン

数を減らしていて、外国だったら禁漁の値。

逆に、沢山いる魚は、なるべく食べるようにした方が良い。
(ゴマサバ、カタクチイワシ、ゴマサバ)

特にたくさん資源があるのは、サンマ!!

今、養殖のえさは海外から(三分の二)輸入しているが、
それに、サンマを使用すれば、食の安心安全上にも、生態系にも良い!!

が…漁師さんにとっては、『えさ向けに獲ると値段が下がる』等の問題点も…

“魚は国民共有の財産”と考え、
漁師さん、お店の人、流通の人、消費者の方々…皆がそれぞれ意見を出し合って、
“みんなの利益のために獲りましょう”といった法律に変えるべき!!

捕鯨問題にしてもそう…

沢山いる種類(ミンククジラ、イワシクジラ)などは、
数量を決めてなら獲っても良いはず!!

“クジラは賢いから食べてはいけなくて、その他の魚は食べても良い”と言う、
根拠の無い差別化は良くない。  

人間は他の動物と違い、少なくなった魚を獲りたがる…
それは、希少価値が上がるから。

生態系を原点では理解しているものの、お金が絡むと話は別。

そこをジッと我慢して…“目先のお金”では無く、
“長い目で見たお金”を稼ぐことを目的にしていかないと、魚そのものがいなくなり、
漁師という仕事も無くなってしまうかも…

それも、近い将来。

 

それを防ぐためにも、
“魚は共通の財産”という考え方のノルウェーや、アイスランドに見習って、

●“獲っていい数量”を、科学者が計算して決める。

●無駄な競争をなくす為に、1人1人の漁獲量を決める。

などのシステム化を図る。


“獲っていい数量”を決められると→なるべく高く売れる魚を獲ろうとする→
小さい魚を獲らなくなる→資源の回復!!

自分の取り分が決まっていると→
急いで漁場に行かなくてよい・大きな船にする必要がない→経費節減!!

と良い事ずくめ。

とは言っても、『獲ってなんぼ!!』の漁師さんには、なかなか理解してもらえない…


そこで、『ゆくゆくは自分の子供に継がせたい』『地元の魚を大事にしたい』
『しけの時に無理して漁に出て欲しくない』と考えている、
漁師さんの奥さんたちを説得する方向…

で、考えていらっしゃるとのことでした。

私たち消費者も、単に見栄えの良し悪しで判断するのではなく、
もっともっと魚のことを勉強して、

“魚のことを知らない店員さんばかりのお店からは買うのを控える”くらいの気持ちで

日本の魚を大事にしていきたいですね。

まとめ ・“魚は国民共有の財産”の考えの下、法律から見直す!!
・どこの世界も、女は強し!!(笑)

小松正之さんのリクエスト曲♪あの素晴らしい愛をもう一度/北山修
  ♪おいらの船は300トン/北見恭子

投稿者 newsclub : 11:03 AM