私の中ではまだ独身
『壇蜜の耳蜜』でご一緒している壇蜜さんとは、もう7年を超えるお付き合いとなります。
初めてお目に掛かったのは2013年5月。当時、人気急上昇中の壇蜜さんがラジオをやりたがっていると聞きつけた文化放送。ようやくピンポイントで特番用にスケジュールを押さえ、スタッフは一生懸命企画を考えました。アシスタントは私。
さあ、いよいよ収録です。ところが、壇蜜さんはスタッフが用意した企画に納得がいきません。どうやらご自身のイメージとは違ったようです。放送日が近いので、もうスケジュールはなし。時間だけが過ぎていき、スタッフは焦ります。
では、試しにオープニングだけとりあえず収録してみましょうということになりました。何の打ち合わせもしていません。美しい壇蜜さんと、マイクを挟んで対峙する私。緊張が高まります。
ディレクターからキューが来ました! 壇蜜さん、第一声で、何と言ったと思います?
「私、目隠しされているんですけど。ここ、どこですか?」
この先のことは、必死だったことを除いてよく覚えていません。以降7年間、『壇蜜の耳蜜』は事前の打ち合わせをしたことがないのです。
私の妄想の中では、壇蜜さんは私の心の愛人でまだ独身です。壇蜜さんは私のことをどう思っているのか、ですって? そんなこと、怖くて訊けません。