金融・住宅のプロフェッショナル大垣尚司さんと、団塊世代プロデューサー残間里江子さんが、楽しいセカンドライフを送るためのご提案をお届けする番組『大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ』。4月からは毎週土曜日の午前6時25分~6時50分にお引越し!
この記事では、「大人ファンクラブってどんな番組?」という方のために、コーナー「大人ライフ・アカデミー」の厳選アーカイブをお届けします。当コーナーは、青山学院大学 法科大学院 教授を務める大垣さんが、聴いて得する「家とお金」の豆知識をご紹介。
2019年11月24日の放送では、老後の不動産運用について取り上げました。
土地所有者はサブリースで相続税が節約できる?
リスナーから「アパート経営やマンション賃貸などの不動産賃貸について」相談メールが届きました。「頭金がある程度あれば、サブリースは老後の資金運用として適当なのか?」という質問が飛び出すと――
大垣 既に土地を持っているのであれば、ウワモノ(建屋)分のお金しか借りないわけなので、割と回るかもしれない。
残間 でも駅から離れた土地だと......。
大垣 そう、それ。そもそも物件を建ててる方というのは、まず土地を持っていて、相続税が大変。更地で置いておかずに、その上にアパートを建てると、色々な形で(相続税が)安くなるんですね。借金をするのが前提ですけど。
大垣さんいわく、「自分所有の土地にアパートを立てて、土地と同額くらいの借金をすると、相続時に借金が圧縮されないことで、その分相続税を減らせる」というワザが使えるそう。「この効果が初めから見込める方は、それで元が取れちゃってる。だから家賃と借金が釣り合ってればいいのかな」と語りました。
不動産運用で一番やってはいけない方法とは?
引き続き「サブリースは老後の資金運用として適当なのか?」という話題について、大垣さんが解説。「一番やってはいけないのは、安いローンを借りて、土地を買いアパートを建てて運用し、第二の年金にしようとすること」だそうです。
大垣 これはいいところでやらないと、なかなか(うまくいかない)......。
残間 借金だけ残るってこと?
大垣 そうですね。信用で株を買っているのと、大して変わらないんですね。なおかつ株なら(価値が)上がることがありますけど、家は減るだけなので。土地の(価値が)上がるかっていうと、上がるようなところだととてもではないけど、土地から入って始められるようなお金は借りられないので。
大垣さんは「お金を借りるタイプの不動産運用と、借りないタイプの資産運用は大きく違うので注意してください」とアドバイスで締めくくりました。
大垣尚司・残間里江子の大人ファンクラブ
◆放送日
(2020年3月29日まで)日曜 9:30~9:55
(2020年4月4日から) 土曜 6:25~6:50
◆出演者
大垣尚司(青山学院大学教授・JTI代表理事)
残間里江子(団塊世代プロデューサー、club willbe代表)
鈴木純子アナウンサー