今週は、「なかにし礼と12人の女優たち」のアルバムを特集してお送りしました。
新聞各紙やテレビ、ラジオなどのメディアでこのところ、なかにし礼の名前を目にすることが多いと思います。
この番組でも何度も取り上げていますが、やはりなかにし礼の生の声を発する"明日への風"でもきちんと特集を組もうと、今回の企画になりました。
作家と言うのは、言葉だけで、自分一人で完結する仕事だが、「音楽づくり」と言うのは一人ではできない。
だからこそ、楽しい!となかにし礼は話します。
楽曲の創られた時代とそれぞれの女優さんたちとの秘話を織り交ぜながら、お送りしました。
中でも、黒柳徹子さんに「世界の子供たち」を歌ってもらいたいと早くから決めていたなかにしは、当時ヴァチカンに入っていた黒柳さんを電話で追いかけ、承諾を取り付けた、ということ。
勿論、他の女優さんたちにも自らが電話し、内諾を取っています。
「平和への愛」、「戦争反対」と言い続けている自身のメッセージを尚、多くの人に知ってもらうためにも、そしてこのアルバムの重要な役割を果たすためにも、「平和」のために活動を続けている黒柳さんに歌っていただくことは要だったわけです。
そう、なかにし礼の言う通り、「平和ってこんなにいいじゃないか!」なんですよね。
皆さんも、是非、このアルバムを聴いて、平和を噛みしめてください。
取り上げた楽曲は、全てアルバム「なかにし礼と12人の女優たち」より
①愛のさざなみ/浅丘ルリ子
②時には娼婦のように/水谷八重子
③世界の子供たち/黒柳徹子
④恋の奴隷/高島礼子
⑤石狩挽歌/泉ピン子
風邪予防にマスクを付けた姿で...。
皆さんは大丈夫ですか?
バレンタインデーを明日に控えたこの日。
なかにしさんにバレンタインデーの思い出を尋ねてみるも、全く興味がない様子。
なかにしさんならば今も山ほど貰いそうなところですが...。
今週は、リスナーの方々からのリクエストにお応えして、1979年(昭和54年)を取り上げました。
中国がベトナムに侵入、アフガニスタンではクーデターが勃発...など世界各地で紛争が絶えなかったこの時期だったが、インドで30年以上にわたり救いの手を差し伸べ続けている、マザー・テレサがノーベル平和賞を受賞。
約一億円の賞金は貧しい人々へ寄付し、それならば...と平和賞の委員会が夕食会を企画するも、それさえも"そんな余裕があるのなら寄付してほしい"と申し出たというマザー・テレサ。
恵まれた時代に生きている私たちが、何ができるのか...考えたいエピソードです。
そしてこの年、なかにし礼は初めて、日劇ミュージックホールの脚本・演出に挑戦し、大ヒットとなる。
「乳房舞う蝶のいたずら」、ジョルジュサンドとショパンの恋を描いた「愛はマジョルカ島に燃えて」の2作品でした。
この年、なかにし礼は、41歳。
こういった数々の経験が今のなかにし礼を創っているでしょうね。
取り上げた楽曲は...
①チャンピオン/アリス
②燃えろいい女/ツイスト
③人形の家/大竹しのぶ(アルバム なかにし礼と12人の女優 より)
新しい作品の構想を考える日々の中、最近、毎日、アルパチーノの映画を観返していると言う、なかにし礼さん。
ほとんどの作品は観たはずなのに、それでもまだ飽きないらしいです。
今週は、リスナーの方々からのリクエストにお応えして、1990年を取り上げました。
世界が激動する中、幕を開けた1990年代の始まりです。
中東湾岸戦争が勃発し、45年ぶりにドイツが統一され、ソ連の大統領制が始まり、ゴルバチョフが初代大統領に就任しました。
ローリング・ストーンズが初来日したのもこの年ですが、なかにし礼にとってなによりも思い出深いのは、銀巴里が閉店したこと。
美輪明宏さん、戸川昌子さん、長谷川きよしさんなどを輩出し、三島由紀夫、吉行淳之介、寺山修二なども集ったシャンソン喫茶。
翌年二月には、「さらば銀巴里~なかにし礼 シャンソン詩集101選・素敵なシャンソン仲間」というリサイタルも5夜連続で開催され、多くのファンに名残惜しまれた伝説の銀巴里の話をたっぷりと伺いました。
取り上げた楽曲は...
①IF WE HOLD ON TOGETHER/ダイアナ・ロス
②追憶の雨の中/福山雅治
③さらば銀巴里/なかにし礼とミュージカルアカデミー
(さらば銀巴里 なかにし礼シャンソンアルバムより)
なかにし礼
1938年 満州国牡丹江省に生まれる。作詞家、小説家。
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鈴木純子
文化放送アナウンサー