南三陸町でワインを作るプロジェクト
3月11日で東日本大震災から8年となった。毎年3月に東日本大震災で被害にあった地域について特集してきた文化放送「編集長稲垣吾郎」は、20日放送分で宮城県南三陸町でのワインプロジェクトについて取り上げた。
南三陸ワインプロジェクトは2017年に始動。町内の耕作放棄地でブドウを育て、地元の海の幸に合うワインを作ることを目指している。番組では南三陸ワイナリーの正司勇太氏と電話をつなぎ、ワイン好きの稲垣とワイン談義を繰り広げた。
正司氏は千葉県出身で、ワイン作りに携わりたいと山梨のワイナリーで研修中、このプロジェクトを知って南三陸町に移住してきた。山形県産のデラウェアを使い、正司氏が手掛けたワインはことし春に発売予定となっている。先月行われた地域のイベントでは、発売より一足先に無料でワインが振る舞われ、「意外とカキと合う」の声があがったそうだ。
吾郎編集長の評価は...
オンエアでは、正司氏が作ったワインを稲垣も試飲する場面も。稲垣はトークを繰り広げながら手際よくコルクを抜くと、用意されたグラスになみなみと注ぎいれた。
稲垣
美味しいです。青リンゴの香りとか、ソーヴィニヨン・ブランみたいな香りもある。思ったより、というのは失礼ですけど、いいですね。最初にインパクトして甘さが来るんですけど、すぐに切れて辛さもしっかりあります。
正司
辛口に仕上げています。甘く感じるのは、香りの部分で甘さを感じているんです。"キレイな甘さ"がありますね。
稲垣
"キレイな甘さ"って表現がいいですね。あと、タフですよね。酸味も多すぎないし。
正司
デラウェアなので、牡蠣のパワフルさに負けるかなと心配したんですけど、ボディのあるワインができたので、牡蠣に合わせても大丈夫だと思いました。
とワイン通の稲垣も納得の出来だったようで、マニアックなワイン談義が繰り広げられた。
南三陸ワインプロジェクトのこれから
正司氏らは、ことし秋には南三陸町で育てたブドウを収穫できる見込みで、初めて地元産のブドウでのワイン作りに取り掛かる予定だ。ブドウ畑を拡大する方針も掲げている。さらに目指すのは、ワインを活用した街の活性化だ。海の幸とワインを味わえるレストランの構想もある。「さんさん商店街」の名物海鮮丼「キラキラ丼」の効果もあり、南三陸のタコやカキなどの海の幸の知名度は全国区となっている。南三陸で地元の海の幸と地元産のワインを楽しむ、新たな地産地消や観光モデルが生まれるかもしれない。
番組概要
■番組名称
『編集長 稲垣吾郎』
■放送時間
毎週水曜 21時30分~22時00分
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