【7時台】
火曜日7時台のニュースマスターは、作家・ジャーナリストの佐々木俊尚さんです。
●7時は、「サイボウズ社長らの賠償請求、地裁が棄却」にフォーカス。選択的夫婦別姓を認めない戸籍法の規定は違憲だとして、ソフトウェア会社「サイボウズ」の青野慶久社長ら4人が、国に慰謝料などを求めた訴訟の判決が、東京地裁でありました。現在、日本人同士の婚姻は夫婦同姓を定めた民法750条が適用され、別姓を選ぶことはできません。
「戸籍制度があるからこうなる。これがあるのは、今では日本くらい」という佐々木さん。これだけイングルマザーやシングルファザーがいたり、国際結婚もあるのに、「家に入る」ということが合わなくなってきています。「これがなくなっても多分困る人はいないし、一般の人には影響がないのでは」とも佐々木さんは見立てています。
●7時30分は、「統一地方選 無所属の頼りは政治塾」にフォーカス。統一地方選が4月に迫り、地方の現場では議員のなり手不足が深刻化する中、都市部では政党のバックアップを受けずに無所属で地方議会選挙に初挑戦する人が増えています。こうした動きを受けて、政治家志望者たちが、街頭演説の作法や公職選挙法の注意点などのノウハウを学ぶための政治塾が活気づいています。
「地方の権力が希薄化してきて、誰もそこの代表から議員として立候補しない一方で、都市部を見ると、区議会議員に優秀な人が出ている」という佐々木さん。世の中を変えないといけないと見ている若者も多くいるそうで、そういう人が、「区議会議員に」と立候補するそうです。この流れが続くと変わっていくものもあると期待できる反面、「今の問題は、国会議員になっても現状何もできないことであり、首長とかの方が色々できる点。そして古いおじさんがいる点」といった指摘もしました。
【8時台】
8時台のニュースマスターは、経営学者の楠木建さんです。
●8時は『外国人労働者の増加』の話題にフォーカス。日本経済新聞社とテレビ東京による合同の世論調査によると、外国人労働者が増えることの経済への影響について、「良い影響がある」が44%と、「悪い影響がある」の30%を上回りました。政府が4月からの5年間で、最大34万5千人の外国人労働者の受け入れを始めることについては「賛成」が43%、「反対」が44%とほぼ同数です。また、62%が「外国人労働者の増加に不安を感じる」と答えています。
楠木さんは、「外国人労働者でも、ホワイトカラーとしての人と、安い賃金でも働く労働者ではまったく意味が違ってくる」と指摘。日本は外国人労働者の増加率が高いだけでなく、ホワイトカラーのビザが取りやすい国としても上位に入るそうです。楠木さんがホワイトカラーでない外国人労働者の受け入れを強く反対する理由として、高齢者周りのサービスに関して日本から様々な技術を発信していく中で、技能実習としての労働者が入ってきてしまうと壊されてしまうこと、目的が母国へのお送金なので日本にお金を落とさないことをあげました。
●8時30分は、「Tポイントカード、離脱企業続出!?」の話題にフォーカス。CCCが運営するTポイントカードから、三越伊勢丹グループやドトールコーヒー、ヤフーの通販サイトなど業界を代表する有名企業による離脱表明が続いています。Tポイントカードはいくつもの業種にまたがって共通のポイントをためたり利用したりできるのが特徴で、去年の7月時点では179社94万1898店舗が導入、直近一年間でおよそ6788万人がポイントを利用しています。Tポイントカードに、今、何が起こっているのでしょうか?
Tポイントは、いわば形を変えた値引きです。楠木さんは、「値引きはありがちで安直かつ効果がない経営法。できれば値引きしないで集客したいところ」と指摘。そして、「アップルの経営に見られるように、値引きしないで売り上げを出すことを目的とした経営者がたくさん出てきてほしい」と話しました。
【トレンドマスターズTOKYO】
火曜日のテーマは『BOOK』です。今日は、楠木さんご自身の最新刊『すべては「好き嫌い」から始まる』をご紹介いただきました。この本では、「好き嫌い」と、「良し悪し」は分けて考えるべきということが書かれています。個人的な意見を「好き嫌い」、対して普遍的な基準を共有しているものを「良し悪し」と定義。人は、「良し悪し族」と「好き嫌い族」のどちらかに分かれます。楠木さんは、自分で考えて行動することができるようになるため「好き嫌い族」を増やしたいと主張しました。
【マスターズインタビュー】
今週は、これまで行ってきたインタビューの中から、特にタケ小山さんの心に残っているものを傑作選としてお送りしています。今日は、エステー株式会社の鈴木喬会長。1935年、東京都にお生まれの鈴木会長は、エステーの業績が悪化していた1998年に社長に就任。翌年リリースする新商品を「消臭ポット」ひとつに絞りました。当然、社内からは猛反発があったのですが…
今日の楽曲
1曲目 Crazy / Aerosmith
2曲目 Rats and Cats / Bluedogs