【7時台】
火曜日7時台のニュースマスターは、作家・ジャーナリストの佐々木俊尚さんです。
●7時は、「地銀と地域乗り合いバス、統合基準見直し」にフォーカス。政府は、地方銀行や地域乗り合いバスの統合基準を見直します。地銀やバスを地域の企業活動や生活に欠かせない重要インフラと位置付け、競争だけでなく地域サービスの維持にも注目した統合基準を作ります。地域社会を支える金融や交通のサービスが人口減で失われるのを防ぐ狙いがあるようです。
色々な市町村を混ぜて広域で経営・運営しようとしても独禁法違反となるため、こうしたことに一地域一会社という原則や規制がありました。しかし、かつては地方に人はたくさんいたけど、それが今はなく、地方で生活を送る人のためには、独占禁止と言ってる場合ではない状況になっています。
●7時30分は、「日本の絵本が中国で桁外れに売れる背景」にフォーカス。日本の出版市場は縮小が続いており、去年(2018年)の書籍・雑誌の推定販売金額は1兆2921億円で、1997年に前の年を下回って以来21年間にわたってマイナス成長が続いています。そのような中、海外市場、特に巨大な人口を抱えて文化的にも日本と密接な関係を持つ中国市場の存在感が高まっています。
出版不況と言われるのは、実は日本だけのこと。これは日本のシステムが阻害要因になっています。一方、世界的には可能性があり、中国の売れている雑誌は、1000万部単位と、日本とはゼロが一つ違います。そこへきて、何故今までこれができなかったか?それは翻訳の問題。これが解決すれば、ネットフリックスで成功しているドラマの様に一気に市場が開けます。「こんまり現象が、海外でも起きてもおかしくない。」と締めくくる佐々木さんでした。
【8時台】
8時台のニュースマスターは、経営学者の楠木建さんです。
●8時台は『セブン、24時間営業見直し』の話題にフォーカス。コンビニエンスストア最大手のセブンイレブン・ジャパンは24時間営業の見直しに向けた実験を始めます。売上高や収益、来客数などの変化を検証し、全部で2万店以上ある店舗のおよそ98%を占めるFC加盟店で、時短営業を導入するかどうかを検討します。外食や小売業界では、人手不足を背景に24時間営業の見直しが広がっています。
これまでは、「コンビニといえば24時間営業」が当たり前でしたが、実際は店舗ごとに売り上げも深夜営業の需要も違います。それぞれのお店にとって合理的な営業時間あり、一律で24時間営業にする必要がないという考えが、人手不足によって露呈してきたようです。これを見逃してしまうと今後FCオーナー不足になってしまうため、本部としては見逃せない問題です。
●8時30分は、『東急、新たなビジネスモデルは鉄道より不動産!?』の話題にフォーカス。東急(東京急行電鉄)が事業構造の転換を急いでいます。鉄道部門を分社化し、老朽化などで遅延トラブルが相次いだ鉄道事業を抜本的に立て直し、その一方で、不動産部門の強化を図ります。人口が減少する中で、従来の「鉄道ファースト」のビジネスモデルからの脱却が迫られています。
「渋滞問題の対策として老朽化に技術を入れるのは限界がある」とし、スタジオでは3人でアイデアを出し合いました。楠木さんは、「みんながちょっとずつ不便を受け入れることで全体が快適化するのがいい社会。一番すぐにできることが時差通勤だ」とコメントしました。
【トレンドマスターズTOKYO】
火曜日のテーマは『BOOK』です。今日は楽天ブックスの書籍チームから岩本莉子さんにお越しいただきました。今年の本屋大賞のノミネート作品の中から「ある男」(文藝春秋)を紹介いただきました。
著者は、1999年に当時最年少の23歳で芥川賞を受賞した平野啓一郎さん。「ある男」が亡くなった後に、名前も経歴も全く別人だったと判明するところから話は始まります。「あの人は一体誰だったんだろう?」ということを突き詰めていく中で、自分を見つめるきっかけを与えてくれる作品です。
【マスターズインタビュー】
今週のお相手は、ピップエレキバンなどで知られるピップの松浦由治社長です。1972年に発売されたエレキバンはCMも話題となり、ヒット商品となりました。その一方で、20代から40代に使われていないという課題も抱えていました。今日は、ターゲットを変えることで成功したお話です。エレキバンの新たなターゲットとは…
今日の楽曲
1曲目 True Colors / Cyndi Lauper
2曲目 Battened Ships / Odyssey
3曲目 Beneath the surface / Incognito