法制審議会(法相の諮問機関)の部会は29日、実の親が育てられない子どものための特別養子縁組制度について、現行では原則6歳未満の対象年齢を、小中学生が含まれる15歳未満に引き上げる民法改正要綱案をまとめた。家庭裁判所の審判で縁組が成立するまで、実親がいつでも縁組の同意を撤回できる現行手続きも改定。審判を2段階に分け、第2段階では実親に関与させない。
法制審は2月に山下貴司法相に答申し、政府は今国会への民法改正案提出を目指す。児童養護施設に入所している6歳以上の子どもに制度が活用できない問題点が指摘され、昨年6月に当時の上川陽子法相が見直しを諮問していた。
特別養子縁組、対象15歳未満に 審判2段階、実親関与制限
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特別養子制度とは1988年に導入された養親希望者による6ヶ月以上の試験養育期間を経て家裁が可否を判断。実父との法的な親子関係が消滅し、戸籍上「実子」扱いとなるという制度です。藤原さんは「良いことだが、遅い」とコメント。今回の「6歳→15歳」の引き上げで救えるのは300人くらいではないかとしていますが、潜在的な対象者はこの10倍はいるのではないかと話します。
貧困も虐待も増えていて、その影響が子どもの行動に現れる現場はもっぱら学校。先生たちも四苦八苦しているといいます。もっと画期的に縁組を促進するためにはとても強い「親権」そのものにメスを入れる必要があるのではないか。今回の見直し案では実親の「同意の撤回」ができる期間を短くする方向です。
また、今後はゲイセクシャルなどLGBTの同棲カップルで職業や収入がしっかりしている世帯は特別養子を迎えられるのか?議論になりそうということです。
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