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人はネタバレしたものしか買わない!? / TikTokの現状は? 今後どうなる? 中国トレンドマーケターの黄未来が解説!『Society5.0 香格里拉』
仮想と現実が交差するSociety5.0。そんな社会を皆さんとともに想像し妄想しながら ” 遊び ” 倒す3時間。そんな「くだらない話」が、人類史上一番幸せな社会のヒントになるかもしれません。『シャングリラ』が、そこにあるかもしれません。
日曜に聴きたい曲もたっぷりとお届けしている『Society5.0 香格里拉(シャングリラ)』。パーソナリティは、フリーアナウンサーの柴田阿弥さんです。
8月9日の放送は、中国トレンドマーケターの黄未来さんがゲストに登場。最近大きな話題となっているTikTokについてお話を伺いました。また、「人はネタバレしたものしか買わない」という話も飛び出しました。
TikTokの現状は? 今後どうなる? 黄未来が解説!
人はネタバレしたものしか買わない!? ネタバレを利用した新たな宣伝方法!
8月6日に、アメリカのトランプ大統領は、TikTokの運営会社であるバイトダンスなどとの取引を禁じる大統領令に署名しました。また、マイクロソフトがTikTokの買収交渉を進めているというニュースも連日のように報道されています。黄さんに、TikTokがなぜ今このような状態になっているのか伺います。
黄 主に二つ理由があります。一つは、単純に今世界でめちゃくちゃダウンロードされているアプリとして、あまりにも広まってしまったということです。そのため、FacebookやInstagram、Twitterなど他のSNSのプラットホームから脅威に思われているんですね。TikTokは過去2,3年、「最もダウンロードされたアプリランキング」で、常にトップ3にいるんです。なので「これだとまずいぞ!」と、他のSNSのプラットホームがびっくりしているんですね。
黄 二つ目は、SNSとしての性質を利用した、先日のトランプ大統領の選挙集会での出来事が理由です。TikTokは若者に本当に人気でして、先日、トランプ大統領の大統領選挙集会が開かれた際、TikTokで「みんな集会への参加を架空登録して、実際には行くのやめちゃおう」と呼びかけた若者がいたんですね。すると、その投稿に70万いいねがついて、ほんとにみんながそれをやってしまったんです。そのため、トランプさんは「(集会への参加に)100万くらいの申し込みが来たので、今日は100万の人が来るぞ」というようなツイートをしたにも関わらず、実際会場に行ったら数千人しかいなくて会場はガラガラで、もう大激怒っていうことがあったんですよ。この出来事で、TikTokはトランプ大統領の悪い意味での関心を大きく引いた、一つの引き金になっていますね。
今後、TikTokはどうなっていくのかについては――
黄 正直、日本市場はそんなに変わらないはずです。TikTokをマイクロソフトが運営していても、バイトダンスが運営していても、日本のTikTokは日本のTikTokで、日本には日本のスタッフがいるといった具合で、そんなに変わらないので、みなさん全然心配はないと思います。
黄さんに、番組コーナー、『JUDGEMENT』のお題である「ネタバレはOK派? NG派?」について伺います。黄さんは「めちゃめちゃいい質問ですね。結論から言うと、人って逆に、ネタバレしたものしか買わないんですよ」と答え、柴田さんは「え!? そうなんですか?」と驚きます。
黄 例えば、旅行でパリにエッフェル塔を見に行くとします。でも、エッフェル塔ってネタバレしてるんですよ。人は逆にそれを知ってるから、確かめに行くんですね。
柴田 エッフェル塔はネタバレ、そうか!(笑)
黄 そうなんですよ。他にも、ミステリーツアーのようなどこに行くかわからないツアーに申し込むかっていったら、人って行かないんですよね。
柴田 まぁ確かに怖いですもんね。
黄 そうなんです。なので、じゃあTikTokがなんで流行っているのかというと、別にみんなその先に何かめちゃくちゃサプライズな展開があるとは知らないけど、なんとなく安心感をもって見れるものだと思うんですね。なので、実はネタバレしたコンテンツ、ネタバレしたからこそ広まってみんなに消費もされるっていうのが、流行っている理由で、そういったコンテンツが主流になっています。
続けて黄さんは、「ネタバレありきのコンテンツが主流になっている」ことについて、最近の中国での映画の宣伝方法を例に挙げます。
黄 日本だったら、例えばブロガーさんとかインフルエンサーを呼んで試写会をやって、みんなネタバレしない程度に感想を書いてもらうじゃないですか。中国だとすごく進んでいて、まずはTikToker(TikTokで発信している人のこと)を集めて映画を見せるんですね。その後に、映画の会社が「もうネタバレしてもOK」ってことで、その映画の素材をTikTokerに渡して、それを使って二次創作をしてくれっていうんですよ。TikTokerは、ここぞという名シーンなどを切り取って、二次創作したものをTikTokで発信するんですね。
柴田さんは「その視点はなかったので、目から鱗が落ちまくってます。もうツルツルで目が落ちそう!」と感心しました。
【Society5.0 香格里拉】
放送日:日曜 10:00~13:00 生放送
出演者:柴田阿弥(フリーアナウンサー)
●番組を聴く
http://radiko.jp/share/?sid=QRR&t=20200809100000
●黄未来さんのゲストパートから聴く
http://radiko.jp/share/?sid=QRR&t=20200809112825