(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2024年2月23日
2月18日 第606回放送
村上さんが新幹線の車内誌を読んで興味を持ち早速訪ねた小田原の『はじめ塾』は小・
中・高校に通学する子も、不登校の子も一つ屋根の下で大家族のように一緒に暮らして
学びながら「生きていくために必要な能力をそれぞれの子が身につける」寄宿制の塾。
今回は『はじめ塾』の塾長・和田正宏さんをゲストに迎え、教育の多様性を考えます。
『はじめ塾』は正宏さんの祖父重正さんが1933年に自宅を解放し「寺子屋」として
始め、90年を超えます。塾といっても学習塾とは一線を画し、勉強するだけではなく
田畑を耕し、山や川で遊び、子どもたちで食事を作り、一緒に食べます。また、地元の
行事に参加したり、伝統芸能である「能」のワークショップを開いたりもしています。
『はじめ塾』で育った正宏さんは大学卒業後に教員職につきましたが、子ども一人一人
違っているのに、出来る子も出来ない子も同じように扱わねばならないのは子どの為に
なるのだろうかと疑問を持ち教師を辞めました。アメリカとドイツの大学で教育を学び
27歳で父親の跡を継ぎ塾長になりました。同塾のキーワードに「人は台所で育つ」が
あります。生活と食べることをひとつに考え、食を通して関係性を学びます。日々生活
の中で「旬のもの、地のものを自分で料理して食べる」というあたりまえのことを学ぶ
台所という限られた空間で、仲間と一緒に食事の支度をすることを通して多様な関係性
を学ぶことにもつながります。子どもたちは誰に指示されるでもなく、自発的に各自が
やるべきことを見つけ、畑で自分たちが育てた野菜を刻み、献立を考え、器を選び盛り
付けて、テーブルセッティングもする。また『はじめ塾』で育てる「3つのカン」は?
「感と勘と観」その意味は放送で!教育には視界の中に違う子が居ることが大切です。
2024年2月16日
2月11日 第605回放送
流山市の男性リスナー「還暦を迎えた私の出来る『小さな人助け』それは献血で、先日
159回目の献血をしました。いつまでも献血が出来る体に産んでくれた母親に感謝」
という投稿を紹介。個々の『小さな人助け』が集まって『大きな人助け』になります。
さて今週は映画評論家水野晴郎さんの「いやぁ映画って本当にいいもんですね」の言葉
を思い出す『ボクたちお薦めの映画特集』です。手軽に見られる作品や話題作が登場。
鎌田さんは、映画を観たあとに「本」を読みたくなるような作品を3本。イタリア映画
の『丘の上の本屋さん」は、年老いた店主が好奇心旺盛な移民少年に児童文学から中編
・長編大作と読書の魅力を語り、年齢や国籍を超えた友情が築かれる様を描いた作品。
イギリスが舞台のスペイン映画『マイ・ブックショップ』は、戦争で亡くなった夫の夢
だった本屋を開業したヒロインに、本屋は不要と妨害する人がいる一方、応援する人も
現れます。本によって人生が変わり女性が自立していく姿が美しく描かれている映画。
カナダ映画『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』は『ライ麦畑でつかまえて』で有名な
J.D.サリンジャーを担当する新人編集女性が自立していく青春物語で自伝の映画化。
村上さんは公開中の話題『PERFECT DAYS』東京・渋谷でトイレの清掃員と
して働く主人公(役所広司)の淡々とした同じ毎日を繰り返しているようにみえるが、
彼にとって日々は常に新鮮な小さな喜びに満ちている。カンヌ国際映画祭男優賞受賞。
『ゴジラ-1.0』の舞台は戦後の日本。焦土と化して何もかも失いゼロになった国に
追い打ちをかけるように突如ゴジラが出現。ゴジラはその圧倒的な力で日本をマイナス
へと叩き落とすが、戦争を生き延びた人々は怪獣に対して生きて抗う術を探っていく。
2024年2月 9日
2月4日 第604回放送
能登半島地震から1か月。断水は解消されず、復旧作業も進まずに発災当時とほとんど
変わらない状況の地域もあります。鎌田さんの「諏訪中央病院」からは医療支援チーム
の第6陣が輪島中学校で活動していますが、避難所で新型コロナ等の感染症が懸念され
その対応をしながら支援を続けています。今回は『発災から1か月、現地の声を紹介』
ラジオは被災された方や避難生活を送る方に情報を届けます。中でも地元密着のコミュ
ニティFM放送局は特に細かい情報を発信します。今回は被災地に一番近く、被災地の
七尾市にあるコミュニティFM『ラジオななお』のパーソナリティ車吉章さんが電話で
登場し、発災から1か月の状況を紹介します。車さんは『ラジオななお』のほか石川県
富山県のコミュニティFM放送局やケーブルテレビで活躍するフリーパーソナリティ。
元日は富山県高岡市の自宅で被災。2日と3日は自宅などの片づけ作業に費やし、4日
の「仕事始め」は4時間の生放送をノープランでフリートーク。放送前に被災地を歩き
人々が求めているのは「今どうなっているのか地元の情報が入らなくて困っているので
我々被災している"内側"への情報をラジオで伝えて欲しい!」という声に、なんとか
応えたいと意識して「外に向けて発信するのではなく、地元に向けて情報着信させる」
ことに務めたそうです。更に、音楽も被災者の気持ちを意識した選曲を盛り込み放送。
発災から1か月経って地元の方々の希望は、車さんによると一日も早い「断水の復旧」
食料品や飲料水はコミュニティセンター等にあるが、断水で「トイレと風呂」が不便な
思いをしていると被災地の訴えを伝えてくれました。水道管の復旧のため全国から多数
の職員が応援に入っています。一日も早く日常生活に戻れるように切に願っています。
2024年2月 2日
1月28日 第603回放送
両親がサービス付き高齢者向け住宅に入居している女性からの相談「お菓子を欲しがる
ので、定期的にお菓子や飲み物を持参しているが、施設側から甘い物を食べると認知症
が進むので止めて欲しいと言われている。どうしたらいいでしょうか?」という相談。
「糖尿病でない限りあげて下さい」と回答。今週は『ドクター鎌田の健康相談』です。
◆吉川市男性:86歳の義母は夜中に目覚めると眠れないと悩んでいるが、家族の見解
は「昼寝のし過ぎ」と思われます。どうしたらいいですか?ドクター鎌田のアドバイス
は昼寝は20分以内にする。コーヒーを飲むと目覚めがいい。昼間は熟睡させない事。
◆越谷市女性:中学1年の孫娘は不登校気味で、理由は本人もよくわからない様です。
ドクター鎌田のアドバイスは、孫娘の体内時計をリセットすることから始めてみよう。
早朝の太陽にあたり、体を動かし、朝食を摂る。お婆ちゃんが図書館に連れ出してみる
とかどうでしょう。要はいつも寄り添ってあげていることが伝わるようにしましょう。
◆横浜市女性:65歳です。骨粗鬆症予備軍であり、変形性股関節症を患っているので
歩いたり運動したいのですが、頑張ってしまうと股関節付近が痛くなってしまいます。
ドクター鎌田のアドバイスは、使わないとますますひどくなっていくので柔らかく動か
した方がいいです。ブリッジ(上向きに寝て、膝をくの字に立てて、お尻を上げる)を
1日10回2セット。壁に手を置き、片足ずつ振り子のように左右・前後に振るとだん
だん柔らかくなるので試してください。股関節症の痛みが緩和されることもあります。
◆世田谷区女性:双極性障害の夫と家族の悲喜こもごも、脚の痛みとの因果関係を解説
◆所沢市女性:ミッドライフクライシス(中年危機症候群)パニック障害の対処法など