文化放送

鎌田實×村上信夫 日曜は頑張らない

鎌田 實
鎌田 實
(かまた みのる)

医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、 東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会 放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」 「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

村上 信夫
村上 信夫
(むらかみ のぶお)

1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com

過去の記事

番組へのメッセージをお待ちいたしております。 メールはコチラ:kamata@joqr.net

2023年7月28日

7月23日 第576回放送 

昭和12年の吉野源三郎の名著『君たちはどう生きるか』を少年時代に読んで感動した
宮崎駿監督がタイトルだけ借用したオリジナルストーリーの同名映画が14日に公開。
鑑賞した村上さんは「戦争で母親を亡くした少年が異世界を旅することで、現実世界を
受け入れて成長する冒険譚」との感想です。今回は『ボクたちおススメの映画特集』。

鎌田さんは「ネット配信」で感動した映画を紹介。英独合作映画『もうひとりのシェイ
クスピア』は文学史上最大の謎とされるウィリアム・シェイクスピアの作品は、別人が
書いていたのでは?という「シェイクスピア別人説」をもとに描いた歴史ミステリー。
シェイクスピアには21歳からの7年間と、引退後の6年間に謎の期間があり、手紙も
ないという不思議。16世紀のエリザベス1世の施政、イギリス王室の権力争いと愛憎
の微妙に織り交ざった面白い映画。村上さんが選んだのは現在公開中の『怪物』です。
学校で起きた「ある出来事」を機に、親は学校という組織が理解できずに怪物だと思い
学校側は母親をモンスターとみなす。子どもも自分の中に芽生えた得体の知れない感情
の向こうに怪物を見る。人は誰しも自分の中に一匹の怪物を飼っている。普通の人が怪
物に変身し、また何事もなかったかのように普通の人に戻る。人生はその繰り返しか?
鎌田さんの2本目は豪州サスペンス映画『リベンジャー 復讐のドレス』です。25年
ぶりに有名デザイナーとなって帰郷したヒロイン。彼女は過去に少年を殺害した嫌疑が
かけられていた。ブラックコメディとラブストーリーとサスペンスが混沌とした映画。
最後は『銀河鉄道の父』門井慶喜さんの直木賞受賞作の映画化。37歳で死亡し生前は
ほぼ無名だった宮沢賢治を支え続けた父親と家族の物語。各俳優の名演が素晴らしい!

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放送日:2023年7月23日

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2023年7月20日

7月16日 第575回放送

女優オードリー・ヘップバーンが好んだアメリカの詩人サム・レヴェンソンの『時を越
えた美しさの秘密』の一節に「年をとると、自分に2つの手があることに気づきます。
ひとつは自分を助ける手。もうひとつは他人を助ける手」60歳を機に芸能界から引退
奉仕活動にシフトした彼女の一端が見えます。今回は『ヒトのために健康を説く』話。

鎌田さんと生島ヒロシさんの共著『70歳からの「貯筋」習慣』が(青春出版社)から
出ました。シニアの関心事「健康の不安」と「お金の心配」に2人からのアドバイス。
生島さんは50歳の頃に不動産投資で失敗し10億円の借金を背負いましたが、ピンチ
を救ったのはなんと「筋トレ」です!クタクタに疲れると、夜もよく眠れるという訳。
よく眠れれば、体調が整うので「カラダだけは大丈夫だ!」と自信が生まれるのです。
「筋トレ」すると男性ホルモンのテストステロン別名「やる気ホルモン」が分泌される
から弱気になっているときに「筋トレ」をするのは理にかなっています。健康になるた
めだけでなく、人生の艱難辛苦を乗り越えていくときにも役立つのが「筋トレ」です。
中年以上の男性に多い「ポッコリお腹」は下っ腹の出っ張りのことです。原因は過食や
運動不足によって溜った脂肪と「筋力の低下による姿勢の悪さ」が原因で「反り腰」に
なっている可能性があります。反り腰は骨盤が前傾している状態のことで慢性化すると
下っ腹が出っ張り、アゴが前に出て、猫背になり、定型的な「高齢者の姿勢」になって
太ももの前側が緊張するため、疲労も感じやすくなり、腰痛や膝痛を引き起こします。
予防にはいい姿勢を意識し、姿勢を保持する体幹の筋肉を鍛えることです。下半身筋肉
を効果的に鍛えることができる自重筋トレ「ランジ」の動作方法などを紹介致します。

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放送日:2023年7月16日

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2023年7月13日

7月9日 第574回放送 

村上さんは各地で「嬉しいことばの種まき」をして、コミュニーケーション能力向上の
手伝いをしていますが、去年春から新たに『大人の寺子屋~次世代継承塾~』と題した
人の心にやさしく浸透していく「ことば」で次世代に伝えることを語り合う塾を開催。
ゲスト12人の含蓄のある次世代へ継承すべき珠玉のことばが1冊の本『未来を創るこ
とば~次世代へのメッセージ』になりました。今週のテーマは『未来を創ることば』。

『大人の寺子屋』の会場は、東京・文京区『麟祥院』で徳川家光の乳母として権勢を誇
った「春日局」の菩提寺。奇しくも村上さんは兵庫県丹波市春日町の出身で、春日局の
出生地と終焉の地のご縁に導かれるように寺子屋を開塾。第一回のゲストは臨済宗円覚
寺派管長の横田南嶺さん。「一寸先は光」と題して敬愛する坂村真民の詩『鳥は飛ばね
ばならぬ』から「一寸先は闇ではなく光であることを知らねばならぬ」の一節を引いて
「そう思うだけで明るい未来が感じられる。闇と思えば闇が光と思えば光が現れる。」
「人は生きねばならぬ」のである。生きることの意味を考えなくていいのだ。生きるこ
とが意味なのだ。『の』と『が』で大きな違いがある。先祖から受け継いだバトンを次
の世代に渡すため、全力で生きねばならないのだ」という横田南嶺さんの「ことば」。
直木賞作家の山本一力さん。時代小説を選んだ理由は「言葉がきれいで、現代語もカタ
カナも外来語も使えない。日本語本来の美しさで勝負するしかないと思ったから」と言
い「振る舞いに関わる『心意気』を伝えていくのが物書きの使命だと思っている」とし
て、20年来愛用の番傘と雪駄を持参して『江戸っ子の心意気』と題して逸話を語る。
「八代将軍吉宗と江戸の桜」等を披露。本書は「ごま書房新社」から好評発売中です。

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放送日:2023年7月9日

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2023年7月 5日

7月2日 第573回放送 

番組に寄せられるお便りには「番組で読んでほしい!」という投稿と「番組で紹介され
なくてもいいからパーソナリティにメッセージを届けたい!」という投稿もあります。
硬軟、長短、喜怒哀楽いろいろいただきますが、投稿しないサイレントリスナーさんに
共感が得られるものが多いです。今回は『鎌田實の人生相談っぽい』投稿の紹介です。

◆「今幸せですが将来不安」という女性。独身の成人息子達と同居する寡婦の私ですが
優しい息子達には感謝しつつも、私が老人ホームに、そしてその先に...と考えると次々
に心配事が膨らんで不安になると吐露。鎌田さん「少しでも長く3人で生きていくこと
だけを考えて!」とアドバイス。◆松戸市の75歳女性。長年「膝関節」が痛み手術で
痛みから解放されたと思ったら、今度は軟骨のすり減りで足首が痛み出し手術すること
にしました。こんな弱虫にエールをください!鎌田さん「痛みから解放されましょう」
◆さいたま市の50代の女性。今年1月に夫と死別、優しい人でした。いまは遺族年金
で家賃と光熱費を賄い、パートに出て食費を捻出。遺族年金は主人からのプレゼントに
思え、一緒に生きている感じです。主人の愛唱歌は来生たかお『グッバイ・デイ』を!
◆広島市の女性。小学2年の娘が少し繊細で、学校に行きづらくなっている事を心配。
娘の気持ちを受け止める事が大切だと思いながら、私の要望も出て揺れてしまう日々。
きっと今起こっている事は、いつかは娘にとって通らなければならない道だと思うので
娘の変化を見つめていきたい。鎌田さん「周囲の状況に繊細で敏感な子への接し方次第
で、子の特性を伸ばすことも可能。娘さんの生きづらさを解放してあげてください」。
◆他に「少子化対策の早期実施を望む」や「生活習慣病3つ抱える男性」に回答する。

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放送日:2023年7月2日

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