(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2023年3月16日
3月12日 第557回放送
古希を迎える村上さんのように「いま元気な70歳の男性」の平均余命は21年です。
「元気グループに属する70歳男性」は、予測数値ですが91歳まで生きることになり
同様に元気な女性は95歳まで生きます。長寿はめでたいことですが、認知機能の低下
が懸念されます。今回はDr.鎌田の健康講座『認知症になりにくい生活習慣』です。
80歳を超えると、男性は6人に1人、女性は4人に1人が認知症になると推計され、
90歳前半になると、実に男性は2人に1人、女性は3人に2人が認知症になります。
現在、認知症は600万人で、軽度認知障害の人口は670万人と推計されているので
合計で1270万人。がん177万人、心臓病172万人、脳卒中よりも多いのです。
90歳を超えて生きるには今から認知症にならない習慣を身に着けることが大切です。
「認知症のリスク」を減らすには禁煙です。喫煙は認知症の発症を2.7倍増加させる
という報告があります。ストレス過多は高血圧になりやすくリスクが31%高くなる。
睡眠の質と認知症リスクの関係では、睡眠時間が6時間以下になるとリスクは3割高く
睡眠時無呼吸症候群は認知症リスクが3.2倍高まります。口腔ケアでは残存の歯数が
19本以下になると、肉や硬いものが食べにくくなり、筋力や体重が減少してフレイル
が起きます。フレイルは筋肉の虚弱だけでなく、口の虚弱、口腔フレイルもあります。
高齢者は口腔内をきれいに保つことが大切で、認知症予防に直接つながります。歯周病
になると、心筋梗塞のリスクが2.8倍。脳卒中の発生率が2割増加し、糖尿病も悪化
すると言われ、年間に44,000人亡くなる「誤嚥性肺炎」の引き金にもなります。
その他「認知症リスク低下が期待できるウォーキング法」や「食べ物」を紹介します。