(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2022年7月 7日
7月3日 第521回放送
古い経典「書経」に漢方薬の草根木皮や鍼灸よりも、食事や衣服が身体に大事であると
いう意味の言葉が残されています。衣服は食べ物同様に身体と心に作用するそうです。
染織文化の根底には、衣服を薬として捉える考え方がありました。今回『伝承と復元』
というテーマで西陣織メーカーの老舗『細尾』の細尾真生さんに話をうかがいました。
元禄元年(1688年)に京都西陣において織物業を創業した『細尾』は、11代目の
真生さんが伝統的な着物文化の継承に取り組みながら、革新的なテキスタイルを通じて
日本の優れた物づくりの価値を提供しています。300年以上続く老舗の跡取りに生ま
れながらも家業を意識することなく商社マンになった真生さんですが駐在先のイタリア
ミラノのアパレル会社で培った人脈が、その後西陣織の新しい可能性に繋がりました。
最盛期は2兆円あった西陣織の市場も2000億円に落ち込み、廃業・倒産する同業者
や職人も減少、若手人材も集まらない。西陣織の存続に危機感を抱き、2005年から
海外進出を試み、5年後には有名一流ブランドと提携し西陣織の新領域の開拓に成功。
一方、不易流行、温故知新、守破離の精神を忘れず、当主を譲り研究時間が出来たのと
「自然の循環の中で仕事をする」ことを見直そうと思い、古代染色の研究と装束の復元
を始めました。千年前の草木染を体験し、平安時代の大鎧を復元する職人とも会話して
先人の技法を確かめ、未来に生かしたいと思っています。身に纏うものが薬になる例と
して、紅花で染めた赤の腰巻には保温効果があり、殿様の頭に巻かれた紫の鉢巻きには
頭痛止めの効果が期待できたという。今後の西陣織について真生さんは「支えることで
成長・進化・発展がある。美しい物は廃れない。これからは美と健康が大切」と力説。