(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2021年10月22日
10月17日 第484回放送
医療の発達や栄養状態、衛生環境の改善によって「人生100年時代」を迎えています
長い人生をどう生きるかは重要な課題です。特に70代からの生き方にレールはありま
せん。この自由なライフステージをいかに充実させるか?70代の鎌田さんは問い続け
『70歳、人生はもっと楽しくなる』を上梓。テーマは『70歳からの生き方』です。
古代インドの聖人は人生を4つの時期に区切りました。「四住期」と言われています。
はじめは「学生(がくしょう)期」。生きるための術を学ぶ時期です。次の「家住(か
じゅう)期」は学びを土台に成熟していく過程です。社会人となり、家族を作ります。
「林住(りんじゅう)期」は森や林に隠せいしながら人間とは?生きるとは?を内省。
人生の問題を解決しようとする時期です。最後に迎えるのが「遊行(ゆぎょう)期」。
70歳から死の準備、人生の締めくくりの時期とも言われます。21世紀の長寿社会に
なった今、死の準備期間だけに充てるには長すぎます。そこで鎌田さんは考えました。
「遊行期」は死の準備ではなく様々なしがらみから解放され、自由に生きられる期間と
考えることにしました。レールがないからこそ様々な可能性がある70歳からの生き方
を説いたのが(だいわ文庫)の『70歳、人生はもっと楽しくなる』です。ニーチェや
アップルコンピュータ社創立者の一人スティーブ・ジョブズの「ステイ・ハングリー、
ステイ・フーリッシュ/渇望して生きろ、馬鹿になれ」という言葉を紹介しています。
あと2年で70歳になる村上さんが紹介するのは精神科医の和田秀樹さん著『70歳が
老化の分かれ道』です。精神科医と内科医の立場の違いから紹介内容に異論もあります
が「気持ちが若く、色んなことを続けている人は、長い間若くいられる」には大賛成。