(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2021年8月31日
8月29日 第477回放送
男性リスナーさんから「この番組を聴き絵本を再認識。寝室に絵本コーナーができる程
夢中です」という嬉しいメールをいただきました。人生経験豊富な中高年になると絵本
の隙間を読めるようになり新たな発見と楽しみがあります。8月最後の日曜日、夏休み
の宿題の読書感想文を思い出しながら、今週は『ボクたちおススメの本』の特集です。
鎌田さんが選んだ絵本は、佐々木マキ作・絵の『やっぱりおおかみ』福音館書店。一匹
だけ生き残った子ども狼はいつも独りぼっち。毎日仲間を探してうろついていました。
ウサギやヤギの群れなどに会いますが、仲間に入りたいようで、入りたくないのです。
自分に似た子がいないことを悟り「やっぱり俺は狼だもん狼として生きるしかないよ」
子ども狼は独り立ちを決意します。ヒシヒシと孤独が感じられる絵本ですが、不思議と
愉快な気持ちになります。孤独にはマイナス面もある一方で、良い点も沢山あります。
村上さんは直木賞作家・西條奈加著『銀杏手ならい』祥伝社文庫を紹介。子を授かるこ
とができずに離縁され出戻ってきた主人公の萌は、父親の手習所「銀杏堂」を引き継ぐ
ことになりますが、子どもたちへ想いが伝わらずに行き違いが生じる日々。そんなある
日、手習所の前に捨てられていた赤子を引き取り育てる決心をした彼女は、手習所の子
どもたちに寄り添い続けようと決意。育てることは育てられることなのだと知ります。
映画化されて話題の南杏子著『いのちの停車場』幻冬舎は、命を救う医師が命を看取る
立場になり現場で戸惑う姿が描かれます。さらに「積極的安楽死」を望む実父に対して
主治医の立場と娘の立場で揺れまます。映画と違い最後は大どんでん返しが起きます。
107歳の世界的美術家・篠田桃紅著『これでおしまい』講談社は痛快な名言集です。
2021年8月24日
8月22日 第476回放送
リスナーさんから「新型コロナウイルスのワクチン接種を終えた人が免疫強化のために
行う3回目の接種は必要か?」という質問が寄せられました。ワクチン接種のほかにも
コロナ自粛での注意すべき病気について『ドクター鎌田の健康講座』をお届けします。
従来の新型コロナウイルスに対しては「2回の接種」で発症予防や重症化を防ぐ効果が
高い確率であることは確認されています。ただ感染力が強い変異ウイルス「デルタ株」
の影響や、たとえ2回のワクチン接種済であっても時間経過とともに抗体が減ることは
判明しているので「感染予防に3回目の接種が必要?」と報道されています。今月から
3回目の接種を始めたのは中東のイスラエルで、イギリスは70歳以上、スウェーデン
は80歳以上の高齢者など重症化するリスクが高い人を対象に秋以降に実施する計画で
アメリカも免疫力の低い人を対象に3回目の追加接種を承認したと発表。日本でも河野
担当大臣が「ワクチン効果は1年くらい持続する。2回打った人は来年は1回でいい」
と述べてワクチンの効果を継続するには3回目の接種が必要との認識を示しています。
一方で、アジアやアフリカなど途上国へのワクチンの供給格差は、一段と広がっており
WHO(世界保険機関)は「先進国の3回目接種を一時的にやめて、医療関係者の接種
さえ終わっていない国にワクチンを回すべき」とワクチンの偏在化を指摘しています。
加えて様々なウイルスと共に生きてきた「人間とウイルスの戦いの歴史」を語ります。
また、コロナ自粛で食べ過ぎや糖質過多の問題点を紹介。糖質は中性脂肪を増やし内臓
脂肪がたまりやすく、血液がドロドロになり血圧上昇、脳梗塞や心筋梗塞の危険あり。
更に内臓脂肪は「脂肪肝」から「肝硬変」や「肝臓がん」になるリスクもあり要注意!
2021年8月18日
8月15日 第475回放送
8月15日は終戦記念日です。戦争の犠牲者を追悼し、記憶を呼びさまし、また平和を
祈念する日です。オリンピックやパラリンピックの開催が可能なのも平和だからです。
例年、酷暑の中で迎える記念日ですが、今年は日本列島に停滞する前線の影響で記録的
な大雨が降り続き、東京の気温も10月並みの涼しさです。ただし前線が去ると猛暑が
再来します。暑さが続くと食欲がわかないという人に『夏を乗り切る簡単料理』です。
鎌田さんと村上さんが自宅で作っている「夏を乗り切る料理」や「夏におススメの簡単
レシピ」を紹介します。まず、リスナーさんからの「納豆」を使った料理を2品紹介。
納豆に「チューブ入りニンニク」を2、3センチ搾り「めかぶ」1パックをのせてよく
かき混ぜれば出来上がり!もう1つは「ミートソーズ缶詰」に納豆を混ぜれば完成です
納豆らしくなくて美味しいので、納豆苦手な村上さんに是非試してほしいレシピです。
鎌田さんは、レトルトカレーを利用した『スープカレー』を紹介します。北海道発祥の
スープカレー名店、札幌『らっきょ』のレトルト『スープカレー』がお気に入りですが
手に入るものでOKです。鎌田家では「好きな野菜」を電子レンジでチンしてカレーに
入れ、かさ増して食べてます。村上さんの『アスパラガスのスープ』は、ニンニク、玉
ねぎ、ジャガイモ、アスパラを炒め、その具にアスパラの皮から煮出した湯を入れます
ほうれん草か小松菜を入れて軽く煮て、少し冷ましミキサーで回し、牛乳と塩で調節。
鎌田さんの2品目は『野菜たっぷり冷やし素麺』です。茹でた素麺を大皿に盛りつけ、
野菜はモヤシ、ほうれん草、ワカメ、しめじ、キャベツ、レタスを電子レンジでチンし
既成の「めんつゆ」にスリゴマをたっぷり入れます。高野豆腐があれば更にいいです。
2021年8月11日
8月8日 第474回放送
「井上陽水と中島みゆきはい歳のとり方をしていると思う」と発言した鎌田さんに対し
リスナーさんから「どういうところがですか?」と質問が届きました。その真意は「自
分の人生と時代の変化を上手にマッチさせて新しい歌を作り続けながら、過去の作品も
年齢にあった新しい歌い方をしている。変化を受け入れながら生きている点」と回答。
今回は、作詞家でエッセイストの吉元由美さんが電話で人生の転機について語ります。
吉元由美さんは1960年東京生まれ。成城大学卒業後に広告代理店勤務を経て198
4年に作詞家デビュー。杏里、中山美穂、河合奈保子ら多くの歌手に作品を提供した後
2003年に平原綾香デビュー曲『Jupiter(ジュピター)』の作詞を手掛け,100万枚
を超えるロングセラーを記録します。一方、私生活では夫の両親を看取り、実母の大病
をケアしつつ子育てに追われて「仮面うつ病」と診断され苦労続きの40代を過ごす。
辛い日々も「人生の中で与えられた課題」として向き合い、自分らしく生きるにはどう
したらいいか考え続けました。そして、40代も終わりに近づいたある日のこと。大好
きな湘南海岸まで車を走らせ(落ち込んだり悩んだりしたときは一番好きな所に行き)
海に向かって車中から「私の人生、誰にも明け渡さない!」と叫びスッキリさせます。
人と比べて感じた幸せは「優越感」であり、不幸は「劣等感」で、幸せの主体は自分自
身です。素直に感じたことを素直に表現出来ると豊かな人生が送れると吉元さんはいい
「子どものように素直に喜べる大人はとても魅力的」とも。「人に喜びを与えて、人の
役にたつ"祝福の水路"になることが、時代の荒波を緩やかに乗りこなす助けになる」
最後に、言葉の力が弱まっている事を憂えて『言の葉塾』を主宰し、活動しています。
2021年8月 5日
8月1日 第473回放送
技芸に優れている人や評判の高い人を「名人」と呼びます。名人とは無縁の生活をして
いる普通人でも、他人が及ばぬちょっとした得意技を自覚することで自己肯定感を実感
することができます。私なんか...と卑下するよりも、得意技を意識して「○○名人」と
称した方が明るくなります。今回は鎌田さんと村上さんが「○○名人」を紹介します。
「ままならぬ人生」を送る女性からのメール。納得いかない生活を送りながらも得意な
ことは「猫とすぐ仲良くなれる名人」として愛護の精神が支えになっているそうです。
鎌田さんは「若い医師を喜ばせる名人」のアイシさんを紹介。46年前、諏訪中央病院
が赤字病院だった頃は、若い医師が集まらず病院周辺も魅力のない地域でした。そこで
患者のアイシさんは医師たちを喜ばせるために「タラの芽採り」を計画し実行します。
医師やその家族をタラの芽がいっぱい採れる山中に連れて行き、採り方を教えてあげて
野外で天ぷらを揚げ、流し素麺で子供たちを喜ばせました。これを機に病院内のチーム
ワークは向上し、医師も定着するようになりました。もう一人は「キノコ採り名人」の
看護婦長さんのエピソード。緩和ケア病棟の初期の婦長さんは「死ぬ前にもう一度ジゴ
ボウが食べたい」という末期がんの患者さんのために休日返上で山に通い続け、やっと
見つけてみそ汁に入れて、希望をかなえてあげました。村上さんは「ことば磨き塾」で
出会った「○○名人」を紹介。患者として入院した時も同部屋の患者さんを明るくする
「盛り上げ名人」さん。15回転居し、見知らぬ土地へ出かけるのも好きは「アウェイ
名人」さん。オンラインで信州の山々を案内する「信州の山名人」さん。洋服だけでな
く人間関係の修復にも寄与する「ツギハギ名人」や「ゴミを拾い名人」も紹介します。