(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2020年10月 5日
10月4日 第430回放送
「近い未来と遠い未来を比較すると、人間は近い未来の方を価値が高く感じる」傾向が
あり、これを行動経済学では「双曲割引」といいます。目の前の価値を優先する心理は
誰にもありますが「先のこと」を考えて行動することも必要です。鎌田さん村上さんが
紹介する『ボクたちの好きな日本人シリーズ』は、後の世のためを考えた日本人です。
鎌田さんは「領民思いだった戦国武将」の北条早雲を紹介。小田原城を本拠に関東一円
を支配した「小田原北条氏5代100年の繁栄」の元を築いた人物です。北条早雲の名
は死後に付けられ、生前の名は伊勢新九郎盛時、出家後は早雲庵宗瑞を名乗りました。
早雲は備中(岡山)の生まれで、京都で育ちますが、義兄今川義忠の死を契機に関東圏
に勢力を伸ばすことになりました。伊豆や相模を平定した後の早雲は年貢制度を見直し
「五公五民」から「四公六民」に変えて、農民の取り分を6割に改善。農不作の年には
農民に支援の手を差し伸べたとも言われています。伝記によると歯が丈夫な逸話として
搗栗(かちぐり)を重宝し、戦のたびに用意。半分を兵糧として兵士に与え、持久戦に
なったときの為に半分を準備して城取りに挑んだようです。固い搗栗を好んだのは歯が
丈夫な証拠です。亡くなる前年まで戦の先頭に身を置いた早雲は健康に留意した武将。
村上さんは「盲目の国学者」塙保己一を紹介。江戸時代の中期、現在の本庄市で生まれ
7歳で失明した保己一は、江戸に出て鍼や按摩、灸などの手ほどきを受けますが、一向
に上達せず、自ら学問が性に合うと気づき猛勉強、師弟にも支援者にも恵まれました。
34歳のとき「世のため、後のため」に『群書類従』の編さんを決意、40数年かけて
失われ掛けた貴重な各種文献を集め完成。国学の発展に大きな業績を残した偉人です。