(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2020年8月10日
8月9日 第422回放送
東京在住の元看護師のS子さんから「1%は誰かのために生きる!を提唱され実践され
ていますが、お手本にしています」とハガキをいただきました。1%の力を信じて説き
続ける鎌田さんと番組スタッフには嬉しい限りです。また、自身が困難な状況の中でも
先ずは1%から考えれば体も心も動きははじめることが出来ます。不思議な1%の力。
長崎はきょう8月9日、被爆から75回目の「長崎原爆の日」を迎えました。3日前の
8月6日には広島に落とされ、日本は敗戦濃厚になりながら長崎にも投下されました。
広島の原爆はウラン型の原爆、長崎の原爆はプルトニウム型の原爆。2種類の核開発を
していたアメリカは実験したかったのではないかという説もあるが、数十万人の犠牲者
を伴う実験など許されない行為です。最近話題の猪瀬直樹著『昭和16年夏の敗戦』は
日米開戦前に組織された総理直轄の機関「総力戦研究所」に集まった平均年齢33歳の
若きエリートたちが、客観的データを集めて、開戦後のシミュレーションを繰り返すと
「日本必敗」の結論に達しながらも政府は黙殺し開戦に踏み切り4年後敗戦を迎えた。
また、山本七平著『空気の研究』で紹介される「戦艦大和の出撃」の項でも、データを
もとに出撃は無謀とする人々の声は届かず、最後は「空気」で決められたことを紹介。
コロナ禍の国難ともいえる中、客観的データより空気で右往左往する状況は不安です。
後半は、コロナの出現から生活は激変、不安や不協和音の渦巻く苦難の時代を生き抜く
には聖心会シスターの鈴木秀子著『あきらめよう、あきらめよう』が良書と村上さん。
変えられないことには執着せず諦めると楽になる。いいこと見つけを習慣にするとか、
「ありがとう」を口癖にすると言葉に感情を合わせざるを得なくなり不満も解消する。