文化放送

鎌田實×村上信夫 日曜は頑張らない

鎌田 實
鎌田 實
(かまた みのる)

医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、 東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会 放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」 「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

村上 信夫
村上 信夫
(むらかみ のぶお)

1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com

過去の記事

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2020年5月18日

5月17日 第410回放送 

新型コロナウイルスの緊急事態宣言が39県で解除され、残る8都道府県もそれぞれに
解除に向けたロードマップを検討しています。12日は英国の看護師ナイチンゲールの
誕生日にちなんで「看護の日」でしたが、看護師を表彰したり感謝する催しは延期され
開かれませんでした。今回はナイチンゲールなど「感染症に関連する偉人特集」です。

今年が生誕200年になるフローレンス・ナイチンゲールは、クリミア戦争に従軍して
戦地で傷病兵を献身的に看護。戦地の病院が極めて不衛生だったことで兵士が死亡して
いることを突き止めた彼女は、ロンドンに戻り「病院の衛生環境」を改善。感染症対策
をして、死亡率を下げてみせました。近代看護教育の基礎を築いた彼女の理念は著書の
『看護覚え書』として21世紀のいまも看護師のバイブルとして読み継がれています。
続いて池田隼人内閣で厚生大臣を務めた古井喜実。1961年「健康とイデオロギーは
無関係」と与党の反対を抑え、冷戦下のソ連からポリオ(小児麻痺)予防の生ワクチン
を超法規的に緊急輸入し「責任は私がとる」と明言しての英断でした。60年~61年
に日本でポリオウイルスによる感染症が大流行。99%は軽症で済みますが1%以下の
確率で四肢に麻痺が残り、9割が5歳以下が罹る病気なので小児麻痺と呼ばれました。
古井大臣の英断で全国1300万人の子供がワクチンを摂取し流行は沈静化しました。
3人目は北里柴三郎。目に見えないものが見える「顕微鏡」で医学の面白さに気づいた
北里はドイツに留学。ロベルト・コッホの下で細菌学を勉強し「破傷風菌の純粋培養」
に成功。帰国後は福沢諭吉の支援で伝染病研究所を設立し「ジフテリアの血清を製造」
また当時香港で大流行中の疫病を調査。ペスト菌による感染症と解明し世界を救った。

放送分を聴く
放送日:2020年5月17日

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