(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2019年5月20日
5月19日 第359回放送
「8050問題」とは、80代前後の親が50代前後の「ひきこもりの子ども」の面倒
を見続けている状態を指し、経済難からくる生活の困窮や当事者の社会的孤立、病気や
介護などの問題があり社会の課題です。今回は『中高年のひきこもり問題』を考えます
今年3月末、内閣府は「半年以上にわたり家族以外と交流せず自宅にいる40~64歳
のひきこもりの人が61万3千人いる」という推計値を公表しました。これは39歳以
下の若年層の54万人よりも多いことも判明し、併せて3人に1人が高齢の親に経済的
に依存し、生活が困窮している問題も明らかになりました。問題の背景にある「ひきこ
もり」は1980年代~90年代に「若者の問題」とされていましたが、30年が経ち
当時の若者が40代~50代、その親が70代~80代となり長期・高齢化。こうした
親子が社会的に孤立し、親の年金だけを頼りに不安な生活を送っているという問題です
有識者の愛知教育大学大学院・川北稔准教授が電話出演。川北さんは20年ほど前から
ひきこもる若者の支援活動の調査を続け、厚生労働省の関連調査にも参加しています。
川北さんは「8050問題」を解消する支援策として、39歳までの就労支援を中高年
に広げると共に、当事者も家族も孤立せずに社会とつながることが大事なので家計相談
介護相談などの機会を利用して、関係者と話して問題を共有し解決に近づけると指摘。
後半は、お金を切り口に問題解決に取り組む一般社団法人「OSDよりそいネットワー
ク」です。ひきこもりの親の声で生まれた団体「O親が、S死んだら、Dどうしよう」
の頭文字から命名。子どものライフプランや親が亡くなった後の財産をどうするかなど
について、弁護士やファイナンシャルプランナー、税理士に相談することができます。