(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2017年5月15日
5月14日 第258回放送
きょうは「母の日」です。母の願いといえば家族の健康と幸せがあげられます。これは
父の願いでもあります。そこで今回は「健康を意識した一日」となるように鎌田さんが
スポーツ紙で連載して好評を博した『健康で幸せに生きるための技術』を紹介します。
今回選んだ「ドクター鎌田の健康トーク」は、中年以上を意識したテーマに絞り込んで
話を進めます。病原体のほかに食習慣、運動習慣、休養の取り方、嗜好などの生活習慣
要因も、疾病の発症や進行に深く関わっていることが明らかになっています。認知症の
前段階であるMCI(経度認知症)は日本に400万人といわれています。高脂肪食と
高糖質食の両方が、明確な認知機能の低下を引き起こし、思考の柔軟性を低下させると
いうことがアメリカのオレゴン州立大学の研究で明らかになりました。高糖質の食事は
血糖値を上げ「慢性炎症」を起こしやすくし、認知症も脳細胞の炎症が関係しているし
動脈硬化も動脈の慢性炎症です。動脈硬化が進むと、脳の細胞へ血液が十分に届かずに
脳の働きが悪くなることで脳血管性認知症は起こるというものです。そこで、油や糖を
少し減らしましょう!というドクター鎌田のアドバイスです。一方で誤解から栄養補給
を控えている人には「もっと栄養を摂ろう」と牛乳や卵を例にアドバイスをあります。
「中国人民解放軍総合病院」で1万人を対象にした研究で、牛乳をたくさん飲む人達に
認知障害リスクの低下がみられた。また117歳の世界最高齢を記録し先月亡くなった
イタリア人女性のエマ・モラノさんは、毎日必ず卵を2~3個食べ続けたということで
個人差はあるものの、牛乳や卵は健康で長生きする為の大切な食物を立証しています。
その他に「うつ病予防に睡眠は効果的」とか「一日8000歩の散歩」を推奨します。