文化放送

鎌田實×村上信夫 日曜は頑張らない

鎌田 實
鎌田 實
(かまた みのる)

医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、 東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会 放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」 「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

村上 信夫
村上 信夫
(むらかみ のぶお)

1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com

過去の記事

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2016年8月15日

8月14日 第221回放送

子供の頃に読んだ絵本。大人になった今だからこそ読んで気付く絵本の魅力があります
そして、絵本は言葉を超えたメッセージを伝えることができます。あすの終戦記念日を
前にして、鎌田さん村上さん推薦の「いのちの絵本」と「平和の絵本」を紹介します。

まずは『希望の牧場』(岩崎書店)作:森絵都、絵:吉田尚令。福島第一原子力発電所
から14キロ地点にあり、警戒区域内に取り残された牧場には放射能を浴びた300頭
を超える売れない牛がいます。牛飼いの吉澤さんは売れなくてもエサを与え続けます。
彼が土地を離れない理由は?生き物が生きるって何か?考える切っ掛けになる絵本です
続いて『せんそうしない』(講談社)作:谷川俊太郎、絵:江頭路子。「ちょうちょと
ちょうちょは戦争しない」以下、きんぎょ・くじら・すずめ等々同じ種同士でも例え種
が違っても、人間以外の地球上の生き物は誰も戦争しないのに、なぜ人間の大人だけが
戦争をやめられないのか?人間の知恵はどこにあるのかを、静かに問いかける絵本です
3冊目は『ぜっこう』(ポプラ社)作:柴田愛子、絵:伊藤秀男。ガクはシュンタロウ
と絶交した。ガクは自分勝手なシュンタロウを許せない。元気がなくなっても遊ばない
と決めたガク。子共同士のぎりぎりの関係を描きながら、実は人が人を許すとは何かを
問います。仲裁する先生に「泥棒は許せるのか?人殺しは許せるのか?」と問います。
最後に『かないくん』(ほぼにちの絵本)作:谷川俊太郎、絵:松本大洋。物語は少年が
同級生の死を知らされるところから始まります。人は亡くなるとどうなるの?どこへ行
くの?「死」ってなんだろう?級友の死をテーマに谷川さんが一晩で書き上げた作品。
子供に命や戦争を伝えるのは難しいが、最小限の言葉で本質を表現するのが絵本です。




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放送日:2016年8月14日

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