(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2016年3月22日
3月20日 第200回放送
聴取者に支えていただきながら鎌田&村上コンビで丸4年、きょうは200回目の放送
をお届け致します。今回は3月この時節にあわせ、最近2人が体験した「贈ることば」
あるいは「贈られて嬉しいかったことば」などをエピソードや解説を交え披露します。
鎌田さんは今年すでに3回イラクを訪れ、難民キャンプや小児病院で巡回診療してきま
した。12年前からイラクの隣国ヨルダンのアンマンを拠点にして、イラクの医師達と
協働してイラクの白血病の子ども達を救おうと立ち上がった「日本イラク医療支援ネッ
トワーク(JIM-NET)」ですが、病気の子ども達だけでなく、昨今は隣国シリア
からの難民支援にも力を注いでいます。此度「イラク北部ナイナワ県」よりこれまでの
医療支援に対して「感謝状」が贈られました。イラク北部はクルド人とアラブ人が混在
互いに牽制して時には衝突してきましたが、イスラム過激派組織「IS」の勃興により
状況は一変。「IS」から迫害を受けて北部の街モスルなどから避難してきたドクター
やナースたちが働く「プライマリ・ヘルス・ケア診療所」の開設に協力してきたことが
評価されたものです。そして「日本人のみなさんは接着剤だ!」と嬉しいことばを頂戴
クルド人が場所を提供、日本人が医療機器を寄贈、アラブ人の医療スタッフも参加して
クルド人とアラブ人の共存が実現しています。一方の村上さんは神奈川県真鶴町にある
画家の中川一政美術館を訪れたエピソードを紹介。文化勲章を受章している画壇の大家
が60代も悩んでいたとか。極めつけのことば「われはでくなりつかわれて踊るなり」
自分は人形なので他者に使われて踊らされてなんぼの存在。生きるのが楽になる名言で
自分が自分がという思いを消し去ってみると世の中の風景が変わって見えるはずです。