(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2015年11月30日
11月29日 第185回放送
1948年生まれの鎌田さんは「団塊の世代」と呼ばれる戦後のベビーブーマーで彼ら
が75歳以上の「後期高齢者」になる10年後は「2025年問題」が起こるとされて
います。2000年に「介護の社会化」を目指して介護保険制度がスタートしましたが
介護職員の不足など問題が露呈しています。今回のテーマは「命を支えるシステム」。
2000年に50万人だった介護職員は、現在150万人に増えましたが足りません。
10年後には38万人不足すると厚生労働省は推計しています。「きつい・きたない・
給料が安い」3Kと言われながらも介護の仕事を職員の人たちは頑張ってしています。
職員の8割が女性という介護の現場ですが、その中で生き生きと働く「若い男性職員」
を取り上げた『介護男子スタディーズ』という本が出版されました。男性職員の写真と
介護を多角的に考察する論考で構成された本ですが、福祉施設などを経営する全国20
の社会福祉法人が集まって自費出版しました。同プロジェクトのメンバー馬場拓也さん
が電話で登場して「感動する介護」の実現に取り組んでいる様子を紹介します。後半は
民間の有識者で構成する「日本創成会議」(座長=増田寛也元総務相)が首都圏の介護
難民問題を解決する方法として、医療・介護に余力のある「地方都市への移住」が提案
されましたが、鎌田さんは高齢者だけを移住させずに、若い世代も地方に移住して介護
を職業として確立できるようにすべきといいます。「まちぐるみの共生」で豊かな暮ら
しを目指す高知県梼原町、「包括支援センター」が早くから整っている長崎県の平戸市
長野県の下條村は国の補助金に頼らず、全国有数の出生率2.03を誇ります。3つの
成功事例を紹介しながら、介護は雇用を増やせる業界なので意識改革で取り組むべき!