文化放送

鎌田實×村上信夫 日曜は頑張らない

鎌田 實
鎌田 實
(かまた みのる)

医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、 東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会 放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」 「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。

村上 信夫
村上 信夫
(むらかみ のぶお)

1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com

過去の記事

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2015年10月19日

10月18日 第181回放送

人類のために最大の貢献をした人たちに贈られるノーベル賞。今年は日本人が2人受賞
そして文学賞を受賞したのはベラルーシの作家スベトラーナ・アレクシエービッチさん
で鎌田さんは自分のことにように喜んでいます。2003年に対談して意気投合した仲
だからです。そこで、今回はノーベル賞を受賞した方たちの「ことば」に注目します。

本が好きで、本に埋もれて生活したいという鎌田さんは、村上春樹さんのハルキストで
もありますが今年は早くからアレクシエービッチさんの受賞を予想していたそうです。
旧ソ連・ベラルーシで彼女はこれまで30年以上にわたり、第二次世界大戦、アフガニ
スタン侵攻、チェルノブイリ原発事故、社会主義体制の崩壊などソ連時代の歴史に翻弄
される人々に焦点を当て、何年もかけて数百人の人々に会い、取材を重ね、証言を取り
自分の解釈は最小限に留め人々の声で構成するドキュメンタリー文学を確立しました。
第二次世界大戦に従軍した女性を取材した『戦争は女の顔をしていない』をはじめ名作
を発表していますが、受賞後のインタビューで「私ではなく、私たちの文化、歴史を通
して苦しんできたこの小さな国への受賞だ」と語っています。ノーベル医学・生理学賞
の北里大特別栄誉教授・大村智さんは、微生物から見つけた抗生物質で熱帯病に苦しむ
多くの人々を救ってきました。大村さんは「私自身は微生物がやってくれた仕事を整理
しただけ。科学者は人のためにやることが大事だという思いでやってきた」といいます
ノーベル物理学賞の東京大宇宙線研究所長・梶田隆章さんは素粒子ニュートリノを観測
重さがないとされていたニュートリノに重さがあることを証明。「この研究は何かすぐ
役に立つものではないが、人類の知の地平線を拡大するようなもの」と語っています。

放送分を聴く
放送日:2015年10月18日

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