(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2014年10月14日
10月12日 第129回放送
「里の秋」とか「赤とんぼ」とか、秋は童謡の似合う季節。そこで、今回は日本の童謡
に魅せられたアメリカ人歌手グレッグ・アーウィンさんをお迎えし、童謡に込められた
思い遣り、やさしさ、愛、慈しみ、など現代人が忘れてしまった日本の心を探ります。
日本の心を伝える童謡の伝道師グレッグ・アーウィンさんは、米国ウィスコンシン州の
出身で、父はジャズシンガー、兄姉もシンガーという音楽一家に育ちます。中学生の時
図書館で見た日本文化を紹介する写真集に載っていた日本庭園や歌舞伎や華道にひと目
惚れしてにわかに日本への興味を持ちました。その後、ウィスコンシン大学で音楽専攻
ミネソタ大学で演劇、ハワイ大学で日本語を専攻。1982年に初来日し1年間ホーム
ステイして、89年の再来日以降は英会話教師を経て、日本の童謠・唱歌を自らの視点
で英訳し百曲以上を手がけました。日本各地でコンサート活動を行う他テレビ・ラジオ
CM・声優・司会など幅広く活動しています。1918年に童話童謡雑誌の『赤い鳥』
が創刊され鈴木三重吉、北原白秋、西條八十等一流の詩人たちが次々と作品を発表して
後に山田耕筰、本居長世等、当時最高の作曲家たちがこれらの詩に曲を付けそれまでの
日本にはなかった新しい芸術性をもった童謡が誕生しました。童謡や唱歌は日本独特の
歌謡ですが、グレッグさんの歌詞の行間に込められた思いを意訳した英語で歌う童謡は
ニューヨーク公演でも聴衆に理解されました。「故郷」MY COUNTRY HOME
「赤とんぼ」DRAGONFLIESです。単にRED DRAGONFLIESとは
せずDRAGONFLIES, AS RED AS SUNSETなど苦心談を語ります。
日本人の心が息づいている童謡には、誰にも受け入れられる普遍性が備わっています。