(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2014年7月14日
7月13日 第116回放送
村上さんが初めて読んだ伝記は『野口英世伝』。すごい人がいるなぁと感心した思い出
を語ると、「ボクも野口英世だった!」と鎌田さん。皆、偉人伝や伝記物を夢中で読み
素晴らしい日本人の先達を知ります。今回のテーマは『ぼくたちの好きな日本人』。
鎌田さんが開口一番挙げた名前は、茶の湯の大家・千利休。利休は見事なパフォーマー
だったという持論を展開。出自は貧しく、恵まれぬ境遇ながら、才気煥発またたくまに
信長と秀吉という時の最高権力者に認められたのは「持っていないことを強みとした」
と思われる逆転の発想。最期は秀吉の猜疑心から(?)自害という不運の生涯でした。
続いて挙げた名前は、家庭も愛人も大事にした無頼派作家『火宅の人』の檀一雄。鎌田
さんは縁あって檀の愛人と話す機会があり、檀の悩み悶えた姿が人間的で素敵と話す。
ダライ・ラマの言葉を借りて「愛する時と料理をする時は、分別などかなぐり捨てて、
大いに羽目を外しなさい」といい自分の好きな事を貫く生き方に憧れる鎌田さんです。
一方、村上さんが挙げた名前は「日本資本主義の父」といわれる渋沢栄一。彼は幕末に
生まれ、家業の農業を手伝いながら学問の研鑽を積んで、志士として尊王攘夷の活動を
しますが、一橋慶喜に仕えた縁で慶喜の実弟に随行して、パリ万博・欧州歴訪したこと
により当時の先進諸国の内情に精通出来ました。生涯に500余の企業の育成に係わり
同時に約600の社会公共事業や民間外交にも尽力。91歳で亡くなる直前まで、区別
なく来訪者の相談に乗り「慈善を慈善として行うのは真の慈善にあらず。余はこれを楽
しみとする」という言葉を遺しています。ボランティアは楽しみながらするのがベスト
最期に小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)がいかに日本を愛し、いかに憂いたか紹介。