(かまた みのる)
医師・作家。1948 年東京生まれ。
東京医科歯科大学医学部卒業。
37年間、医師として地域医療に携わり、チェルノブイリ、イラク、
東日本の被災地支援に取り組む。2009 年ベスト・ファーザー
イエローリボン賞(学術・文化部門)受賞。2011年日本放送協会
放送文化賞受賞。
ベストセラー「がんばらない」をはじめ、「なさけないけどあきらめ
ない」「ウェットな資本主義」「アハメドくんのいのちのリレー」
「希望」(東京書籍) など著書多数。
現在、諏訪中央病院名誉院長。
(むらかみ のぶお)
1953年、京都生まれ。
元NHKエグゼクティブアナウンサー。
2001年から11年に渡り、『ラジオビタミン』や
『鎌田實いのちの対話』など、
NHKラジオの「声」として活躍。
現在は、全国を講演で回り「嬉しい言葉の種まき」を
しながら、文化放送『日曜はがんばらない』
月刊『清流』連載対談などで、新たな境地を開いている。
各地で『ことば磨き塾』主宰。
http://murakaminobuo.com
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2012年10月23日
10月21日 第29回放送
講演会などで各地を巡り、行く先々の「ご当地B級グルメ」を楽しんでいる鎌田さんと村上
さんが、食欲の秋に語り合う『忘れられない味』『とっておきの味』が今回のテーマです。
まずは、鎌田さんが「忘れられない味」として挙げた「もやし炒め」。子どもの頃、父親の
岩次郎さんに連れて行かれた近所の定食屋。「何、食べたい?」と聞かれると、鎌田少年は
(トンカツが食べたい時もあったが、家計を考えて)いつも「もやし炒め」と答えていた。
ただ、岩次郎さんと二人で一皿の「もやし炒め」を半物ずつ分け合いながら食べたことが
いまでは楽しい思い出として残っている。「何、食べたい?」といつも聞いてくれるのが
オヤジなりの優しさなんだと気づいたのは、大人になってしばらくしてからのことだった。
「B級グルメ」については、近々福島の南相馬に出掛ける村上さんに是非立ち寄って欲しい
と「双葉食堂のラーメン」を薦める鎌田さん。シンプルで何度食べても飽きない美味しさ。
一方の村上さんから「いただきます」「ごちそうさま」を言わなくなっている風潮に一言。
食卓に並んだ食材の一つ一つは命の源。人間のために命を投げ出してくれた命があるから
私たちは生きていられる。「あなたの命を私が代わっていただきます」、「いただきます」 にはそういう思いが込められている。だから、あだやおろそかには出来ないといいます。
そして、医師の立場から鎌田さんが一言。最近、一日一食を説く「飢餓ダイエット」が話題 になっているが、食べることによって「美味しい」と感じると幸せホルモンのセロトニンが 腸の周りで増えて、免疫力を高まる。食べる楽しみを我慢してストレスをためるくらいなら
食べた方がいい。もちろん、食べ過ぎはよくないけど!