コース紹介
神在月。
全国八百万の神が集うという10月の出雲に全国の強豪チームが集結。6区間44・5キロで争われるこの出雲から大学駅伝シーズンが開幕します!
出雲大社正面鳥居前を午後1時5分にスタート。ゴールの出雲ドームまで、6区間のコースにはいずれも細かなアップダウンがあります。
全体的には障害物が少ない田園地域を走るため、風による影響を受けることも。
たびたび『スピード駅伝』と称される通り、区間距離が短いため、例年、順位変動の激しいスリリングなレースが展開されます。特に各チームのエースランナーが集中する最終6区での逆転劇は注目です。
今大会からコース変更に伴い、3区・4区・5区の区間距離が変更。また、全行程が44キロから44.5キロに延長されました。振り返ると、第1回大会から第9回まで42.6キロ、第10回大会から第12回まで43.1キロ、第13回大会から前回の第20回までが44キロ。今回、大きなコース変更としては3度目で、変更を重ねるごとに距離は延長されています。
これまで1区、3区、6区に有力ランナーが集まる傾向にありましたが、各チームがどのような区間配置をするのかにも、注目が集まります。
【 1区 出雲大社正面鳥居前 〜 出雲市役所前 8キロ 】
出雲大社正面鳥居前をスタート。直後、500メートル先の大鳥居までなだらかな下り坂で、第19回大会で区間記録を樹立した中大・上野裕一郎(現ヱスビー食品)はこのくだり坂を利用してスタートダッシュ。最後まで押し切ってレースの流れをつかみました。
浜山公園を通過する3キロ付近で、高低差約15Mのアップダウンがあり、出遅れは許されない各ランナーはここが大きな勝負どころとなりそうです。その後、ゴールの出雲ドームを左手に望みながら出雲市街へ向かい、渡橋中央交差点を左折して国道9号線へ。この時点で残り1キロ。準エース級のランナーが投入されるこの1区で、抜け出すのはどのチームなのか。注目です。
◎1区区間記録 2007年第19回大会 中央大学 上野裕一郎 22分50秒
【 2区 出雲市役所前 〜 斐川直江 5.8キロ 】
国道9号線に沿って出雲の中心街を走る2区には1.5キロ過ぎに現れる一畑電鉄の高架と2キロ過ぎ、斐伊川にかかる神立橋を渡る2つのアップダウンがあります。この斐伊川は日本神話の中で、後にヤマタノオロチを退治するスサノオノミコトが降り立った場所として有名です。
コース変更により、この2区が出雲駅伝最短区間となりましたが、上位を狙うにはここでチームを流れに乗せる必要があり、重要な区間となりそうです。
◎2区区間記録 2007年第19回大会 日本体育大学 出口和也 16分22秒
【 3区 斐川直江 〜 平田中ノ島 7.9キロ 】
前回大会8.5キロから7.9キロに短縮。
出雲平野の田園風景を見ながら走るこの3区は、同時に風の影響を大きく受ける区間でもあります。タスキをもらってから1.3キロで国道9号線に別れを告げ、平田街道を北上。4キロ過ぎ、斐伊川にかかる西代橋のアップダウンで各ランナーの駆け引きが見られそうです。この西代橋を渡ったところから新コース。一畑電鉄の踏切を渡り、雲州平田駅前を通過すると3区も残り1.4キロあまり。「築地松」と呼ばれる独特な防風林が見られるこのコースで風を味方にすることができるか?勝負の行方を大きく左右するポイントの区間となりそうです。
(3区区間記録 コース変更のため参考
2006年第18回大会 東海大学 伊達秀晃 24分24秒)
【 4区 平田中ノ島 〜 鳶巣コミュニティセンター前 6.2キロ 】
前回大会6.5キロから6.2キロに短縮。
第3中継所・平田中ノ島から500メートル進むと全行程44.5キロの中間点。レースはいよいよ後半戦です。近年の区画整理事業によって整備された平田中ノ島でタスキをもらった4区ランナーは右手に北山山系、左手に出雲平野が広がる国道431号を走り、西へ。一面に広がる田園風景を見ながら新しい中継所、鳶巣コミュニティセンター前へタスキを運びます。
(4区区間記録 コース変更のため参考
2007年第19回大会 東海大学 伊達秀晃 18分04秒)
【 5区 鳶巣コミュニティセンター前 〜 島根ワイナリー前 6.4キロ 】
前回大会5キロから6.4キロに延長。
国道431号線を島根ワイナリー前まで走るこの5区は前回まで出雲駅伝最短区間で、いわゆる「つなぎの区間」と言われていましたが、1.4キロ距離が伸びた関係でレースにおける意味合いが変わってくることは間違いなさそうです。アンカー勝負に望みをつなぐのは、どのチームか?終始、小刻みなアップダウンが続くこのコースで巧くリズムをつかめるかが大きなカギ。
(5区区間記録 コース変更のため参考
2003年第15回大会 東海大学 小出徹 14分26秒)
【 6区 島根ワイナリー前 〜 フィニッシュ:出雲ドーム 10.2キロ 】
出雲駅伝最長の最終区間。
島根ワイナリー前から1区のランナーが飛び出していった出雲大社正面鳥居前に戻ってくるまでが2.3キロ。再び神門通りを大鳥居に向かって駆け下ります。5キロ付近に1区同様、浜山公園のアップダウンがありますが、その後はゴールまでほぼ平坦。
距離が長いため、各ランナーの走力の差で逆転の可能性が高く、前回大会では、日大のダニエルがトップ駒沢から1分29秒差を逆転。劇的な優勝を遂げました。
今年も逆転の6区となるのか・・・。世界最大級の木造ドーム「出雲ドーム」に最初に姿を現すのはどのチームでしょうか。
◎6区区間記録 2008年第20回大会 日本大学 ギタウ・ダニエル 28分28秒