お笑い芸人・永野が前事務所ホリプロを辞めた理由
北本かつらさんが20年来応援している天才芸人・永野さんが、3月12日の放送作家北本かつらの「週刊!芸人自身」に登場。現在グレープカンパニーに所属する永野さんが、若手時代お世話になったホリプロを辞めたときの考えを語った。
永野「結局、ホリプロを辞めて良かったです。“お前は変わってる”とか“変なネタ”とか言われてたんですけど、どこかで“でもホリプロだよな~、俺”って思ってたんですよ。ホリプロというメジャーな会社で吠えてるだけ、っていうのが恥ずかしく思えてきて」
北本かつら「あー、なるほど。大メジャーのなかで変化球投げてるみたいな」
永野「“変わってる”とか“奇天烈なこと”を証明できるのか? っていう考えになったんですよ」
北本「“変化球を投げる投手として一流なのか?”と。ストレートピッチャーがいっぱいの中だから、ちょっとカーブが曲がるだけでも“変化球投手じゃん!”って言われるけど、解き放たれた地下芸人には、とんでもない変化球を投げるやつがいっぱいいるんじゃないか? と」
永野「そうなんですよ! 若かったからっていうのもあるんでしょうけど、“売れたい!”っていう強い欲はその後に出てきて、そのときって“お笑いで面白けりゃ勝じゃん!”みたいな」
北本「最悪、金なんか稼げなくてもいいわけよ。4万5千円のアパートに死ぬまで住んでても、面白けりゃ勝ちじゃん! みたいなね」
永野「理想に溢れてるじゃないですか。最近の若手と喋るとビックリしますよ。“どうやったら売れるんですか?”とか訊かれて、拳が飛びそうになりますよ」
北本「だって俺ホリプロライブやってたときなんて、本当に金がなくて。ライブの構成なんて、ひと月で5千円くらいしか貰えないわけよ」
永野「え!? じゃあ、あのとき金なかったんですか?」
北本「若手作家って、若手芸人と一緒。テレビの仕事はじめるとバイトできなくなるでしょ? でもギャラは安いじゃない。だから、貧乏なのに忙しいの。でも周りは“けっこう稼いでるでしょ?”みたいな」
永野「僕、今の今まで思ってましたもん」
北本「あの時、レギュラー番組が5~6本あるのに、全部のギャラが安いわけよ。だから若手芸人と若手作家、似てて。忙しいからバイトできなくて、バイトしてた頃の方が金があるみたいな、訳わかんないことになっちゃうの」
そんな北本かつらさんは、ホリプロを辞めた後の永野さんの動向も追っていたそうで……
北本「俺がテレビの方で忙しくなった頃、永野くんがホリプロを辞めたって聞いて、(さまぁ~ずの)大竹さんとか三村さんに“永野くん辞めちゃったんですか?”って訊いたら“あいつは才能あるから、どこの事務所でも来そうだ”って」
永野「うれしい!ありがたい」
北本「僕はライブをたまに見に行って、“よし。永野くんが辞めてない”って、そしたらラッセンのネタでドーンと来て。もう感無量!」
永野「ありがとうございます!」