
寺島尚正 今日の絵日記
2025年2月10日 箸技大会開催!
週末土曜、川口市駅近くのホールで「第9回箸技大会」が開かれた。
この3年、小生が進行のお手伝いをしている競技会だ。
一般社団法人 国際箸学会が年に1度行っている大会で、回を重ねる毎に参加者も増えていき、今回は140 人余りが技を競った。
箸と言えば、近頃、石破総理大臣が箸の持ち方で注目を集めたが、国際箸学会では「子供達に美しく箸を持って欲しい」「箸を通じて食や文化に触れて欲しい」との趣旨で講師を養成し、「お箸の教室」の出前講座を行っている。詳しくは「国際箸学会」で検索をしていただきたい。
箸学会は、箸文化を学び、新しい箸文化を創り、箸を通じて世界中の人と「出会いの喜び・創造の喜び・達成の喜び」をわかちあうことを目指している。
世界の30%の人が箸を使う民族と言われ、また箸を使っていない外国人も和食文化の拡散でどんどんと箸を使い始めていると聞く。
国際箸学会の重要性は、益々高まっていると言える。
「箸技」とは、和の伝統から生まれた箸の技を楽しむあそびの意味。
多様な箸使いを駆使する世界初のゲームである。このゲームは、指先の運動で脳への刺激になることに加え、一人でも誰とでも行える。
さらにアイデア次第で遊びを創造していけるという特徴があるのだ。
箸は、毎日私達が生きるための道具として使っているという親近感がある。一方で身近すぎて、最早空気のような存在なのも事実だ。
箸技大会は、そんな箸の再認識の場とも感じている。
ところで大会では、箸の持ち方は自由。握ろうが中指が遊ぼうが、本人の納得いった持ち方で良い。
制限時間内に、どれだけ速くピースを的確に運ぶか、リングを移動させるか、さらにはピースを積み上げるかを競うものである。
箸技大会は、今年も
「箸ピー1分ゲーム」(個人戦)
箸を使って、ピース(ピーナッツレプリカ)を何個移動できるかを競うゲーム。
「積みピー3分ゲーム」(個人戦)
ピーナッツを積み上げる競技。
「箸リン1分ゲーム」(個人戦)
5つの箸の技(はさむ・つまむ・ひらく・てんぷら・でんぐり)を使って5つのリングを何個移動できるかを競うゲーム。
それぞれ、65才以上の部、一般の部、小学生以下の部とクラス分けし表彰も行われた。(国際箸学会の箸技参照)
加えて 「箸ピー駅伝ゲーム」(1チーム5名の団体戦)。
こちらは50のピースを移し終えたら、隣のメンバーにピースと箸を渡していき、5人目の選手が終え、手を上げた時迄のタイムを競うものだ。
箸ピー、箸リン、積ピー競技では、「スタート」の声が掛かると、競技者、スタッフ、応援者合わせると200人以上が居る広いホールで私語が一切消える。
そしてピースやリングの移動音だけが響くモノクロな世界が出現。
競技者はピースやリングに集中し、目をつぶると「篠突く雨」あるいは「スナック菓子の袋を開け皿に振り注ぐ時」の音が浮かぶ。
そんな200人が息を殺した競技とは打って変わって、唯一会場が声援で一杯になったのが「箸ピー駅伝」である。
今回は16チームを2つに分け、上位6チームが決勝に進出。
前回はチーム数が多かったが、今回からは「1団体から2チーム」という新ルールを設定。より強力なチームが出来上がっていた。
特に大会で毎回上位者を排出する長野の養護施設「愛育園」の子供達は他のチームより図抜けていて「まごころチーム」と「あおぞらチーム」どちらが優勝でどちらが準優勝をするのかというレベル。
大会にかける思いや事前練習と集中力の賜である。
この競技へ、前年に続いて「文化放送チーム」も参加させて貰った。小生も前回同様、最終競技者・アンカーを務めることになった。
予選がスタートした。文化放送含む8チーム先頭競技者の箸が動き始めた。
小生は各チーム2番手が箸を動かした頃、司会台を離れた。周りからは声援が飛ぶ。会場が熱を帯びてきた。競技者は箸とピースに集中を高める。
文化放送チーム2番手がピースと格闘しているのを確認し先頭チームに目を移すと、先頭愛育園まごころチームは何とアンカーだった。他チームも3番手から4番手。我がチームもそれなりに手は動いている。しかし如何せん他チームのスピードが速すぎるのだ。初出場の川口市立高等学校付属中学校チームも驚くほど速い。
これが努力と集中の差だと痛感した。
マイクを握りながらアンカーの位置についた。文化放送チームは3番手から4番手に箸が移っていた。
既に大方のチームは競技を終えている。そしていよいよ箸が我が手に。マイクを左に持ち替えてピースを隣の箱に移動させ始めた。
最下位は既に決まっていた。
マイクを離さず右手の箸を動かし、ピースを半分くらい移動させた頃、小生心の中で泣いていた。
不甲斐ない成績だからではない。感動したのである。
訳は、「周りからの声援」だ。競技を終えた皆さんや、会の初めに「箸のうた」を踊りも交えて披露してくれた川口マイスター児童合唱団のメンバーが「頑張れ~」「もうちょっと~」と一所懸命、殿(しんがり)の私達を励ましてくれていた。
その声の何と温かいこと!皆の真心が全身に染みてきたのだ。アスリートが「沿道の声援に励まされた」「観客の応援のおかげ」と感想を述べる。
嘘ではなかった、本当だったのだ。
声援が此程までに有難いものだとは思わなかった。誰かが見ていてくれる、どんな状況でも応援してくれている。声援は大きな大きなエネルギーになった。
成績よりも大切なことがある。それは、与えられた役目を一所懸命果たすこと。
生きていれば、良いこと悪いこと沢山ある。
今、私に与えられた役目は何だろう。そして何かを目指すならば、何かを我慢しなくてはならない。
我慢は努力にも置き換えられる。今の我慢は自分がずっと強くなるための時間なのだ。我慢の時間が増えるほど、目標に近づいている、そう思いたい。
加えて感謝の気持ちを忘れないこと。今大会にも様々な方が縁の下で支えてくれていた。この場を借りて感謝申し上げる。
この年になってもまだまだ勉強だ。
閉会直後、愛育園の皆さんが司会台まで来てくれて「ありがとうございました」と元気に挨拶をしてくださった。優勝者もいた。悔しい思いをした生徒もいた。
でもみんな前を向いていた。これからも応援しているからね。
小生にとって「箸技大会」は老若男女の皆さんが様々な事を気づかせてくれる貴重な機会だ。改めて有難いと感じる。
会場を後にして、川口駅前で大好きな名物「太郎焼」を購入。
この大判焼きが美味しいのだ。10分ほど並んで熱々の太郎焼を袋に入れた。
ホームに下りて、人の疎らなところで早速食べたい衝動に駆られたが、手を止めた。「この我慢は何に役立つのかしらん」青い電車に乗り込んだ。
箸技大会開催!
競技道具 箸タイム
箸タイム 内容
箸とピーナツと私
リングも付いてます
今回のご褒美 太郎焼
- 2月 3日
- 2月10日