寺島尚正 今日の絵日記
2024年11月5日 分電盤は異常無し
11月3日文化の日、午前11時50分、浜松町の部屋が停電した。
パソコンに向かい資料を作っていたところ、突然部屋のどこかで「ポン」と、大きなシャボン玉が破裂した際の頼りない音がしたと同時に、パソコン画面が海底に沈み光を失った。
パソコンと交代する様に停電時点灯するライトが突然光を放った。
我が部屋、過剰に電気を使っている認識もなく「はて、どうしたのだ・・」暫く考えた。
ブレーカーを確かめるとONのまま。
確認のため玄関扉を開け、階にあるエレベーターのボタンを見れば、光を失っていた。
全館あげての停電だ。
一方で住人は誰も騒いでいないところを見ると、小生が定期点検か何かを失念していたようである。
昼間ということもあって照明で困ることはない。
長引けば冷凍庫が心配ではあったが10分も経てば復旧するだろうと思い余裕だった。
しかし30分経過しても非常灯が点いたまま。
そこからが不安になることばかり。
これまで当たり前に作動していた空気清浄機が止まり、テレビはつかず、45分位経ってお茶を飲もうとポットのスイッチを押してもダメ。
だったら水を飲もうと水道のレバーを動かすも水は出ず。
手も洗えない。
トイレも1度流したら、いつもなら補填される水音がしない。
この水が出ないのには焦った。
2リットルの水10本は備蓄してあるが、3日間止まったと考えると飲み水でギリギリ。
「水さえあれば人は1ヶ月生きられる」と聴くが、その水備蓄が少なさを実感しただけで不安に成ってくる。
これが夜中だったら更に心細さは増していくだろう。
不安になるとトイレも近くなる。
地震の際には排水パイプ損傷の恐れから流すことは避けるべきだが、停電の際には流す水がやってこないのだ。
下手にうろうろするとまたトイレに行きたくなりそうだったので、ベッドに横になり読書をする事にした。
作品に感情移入して過ごすこと小1時間、漸く「プン」と音がしたかと思うと、消し忘れていたパソコン脇の照明が復帰した。
安堵と共に各場所を確認すると、空気清浄機とパソコンは改めてスイッチを入れないと作動せず。
また給湯器についている時刻が「0:00」になっていた。
「災害は忘れた頃にやってくる」他人事と思わず、備えられるものは備えておかなくてはと強く感じた。
我が部屋の非常灯、電気が復活して約5分後、静かに消えた。頼もしかった。
そうだ、蓄電バッテリー満タンにしておこう。