浜美枝のいつかあなたと

毎週日曜日
 9時30分~10時00分
Mr Naomasa Terashima Today Picture Diary

寺島尚正 今日の絵日記

2024年8月26日 ひっそりと実る

台風10号は、当初の予想より西寄りのコースを進む見通しで、27日(火)になると太平洋高気圧が東へ退くため、次第に北東方向に進み、28日(水)ごろには暴風域を伴い「強い」勢力で九州・四国・近畿・東海のどこかに上陸する可能性が高くなっている。
いずれにしても、台風の列島直撃は免れない予想だ。

26日(月)午後以降、九州南部から関東の沿岸部では南風が強まり始める見通し。
夜になると雨も降り始め、27日(火)にかけて激しく降る可能性がある。
また、27日(火)に予想される最大瞬間風速は、四国と近畿は35メートルと、何かにつかまっていないと立っていられないような非常に強い風が吹き、西日本の海上では大しけとなりそうだ。

台風が最も接近する予想の28日は蒸し暑い中、暴風や大雨により停電が発生する可能性がある。
あらかじめ車の給油や浴槽の水を満タンにしておき、携帯バッテリーの充電も満タンしておきたい。
また、JR東日本や西日本などは、台風10号の接近に伴い運転を取りやめる可能性があると発表している。
最新の交通情報にも十分な注意が必要だ。
関東の影響のピークになるタイミングは28日となりそうである。

今回の台風10号の進路や強さと似ているといわれているのが、2018年に関西国際空港を襲った台風21号だ。近畿エリアを中心に暴風雨や高潮による甚大な被害をもたらしたこの台風21号は9月4日正午頃、「非常に強い」勢力で徳島県南部に上陸、上陸時の中心気圧950hPa。
その後、神戸市付近に再上陸。
関西国際空港では最大瞬間風速58.1m/s(観測史上1位)を記録し、暴風でタンカーが関空の連絡橋に衝突するなど大きな影響がでた。
当時の関西空港周辺では、非常に強い台風21号の吸い上げ効果に加え満潮時刻と重なったため、甚大な浸水被害が発生した。
一方関東エリアでは、暴風による交通機関への影響はあったものの、近畿ほどの甚大な被害は幸いにもなかった。
今年も同じになるとは限らない。備えだけはしっかりしておきたい。

台風の接近前、事前に備えておくポイントは3つ。
1つめは、水害に備えて、雨どいや排水溝、側溝を掃除し、水はけを良くしておく。
砂利や落ち葉、ゴミなどが詰まっていないかも、確認しておく。
2つめは、浸水による被害を防ぐため、家財道具や家電製品、食料品などは、可能な限り、高い所や2階以上へ移動させておくと良い。
押し入れの下の段に入っているものは、上の段に移しておくだけでも、被害を小さくできる。
3つめは、電源のコンセントは抜いておくと良い。
電源のコンセントが水につかると、漏電やショート、感電の恐れがあるからだ。
いずれも、台風が近づいてから備えるのではなく、台風情報を確認して、早めに対策を行っておこう。

気象庁の予想によると、暴風域に入る確率は、種子島・屋久島地方と鹿児島、宮崎、大分など九州の太平洋側を中心に70%~30%、四国、中国、近畿、北陸を中心に70%~30%、東海、関東甲信が30%~5%となっている。
比較的確率が低めでも、しっかり準備しておきたい。

街を歩く。
木陰を見るとほっとして、木々に果実を見付けると、今年もあと少しで涼しさがやって来ると安堵の気持ちになる。夏と秋が混じり始めている。

夏と秋と行きかふ空の通ひ路はかたへ涼しき風やふくらむ  
凡河内躬恒(おおしこうちのみつね)古今和歌集

ひっそりと実る
ひっそりと実る

穴ボコだらけのオアシス
穴ボコだらけのオアシス

早く落ちすぎだわ
早く落ちすぎだわ

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