寺島尚正 今日の絵日記
2024年1月8日 松飾りも役目を終え
こちらを記している7日、日曜の午前中。
青空の下、とあるトラックの荷台には、立派な門松が幾つも積まれていた。
松の内もあっという間に過ぎていく。
2024年は目を覆いたくなる災害の幕開けとなった。
元日から能登半島は大地震に見舞われ、2日には羽田空港で航空機事故。
改めて、亡くなった方々に哀悼の意を表すると共に、被害に遭われた方々へお見舞いを申し上げる。
笑顔で「新年おめでとう!」と発するはずだったのに、多くの「おめでとう」を飲み込んだ。
災害や事故は、決して他人事ではなく、何時自分の身に降りかかるか分からない。
「出来うる備え」を強化すると共に、「日々を大切に生きていく」そう感じている。
能登半島地震について、できる範囲で被災者を想い、自分に出来る助けをしたい。
そして私達の元気が、やがて被災地を元気にしていく、そう信じている。
今回の震災で残念な事実が突きつけられた。
石川県能登地方で1日に起きた最大震度7の地震で、木造家屋の被害が相次いだ珠洲市では、1981年の「新耐震基準」導入後に建てられたとみられる家屋が倒壊していたことが、現地調査で分かった。
調査した研究者は「新基準を満たしていても、約3年間続く群発地震でダメージが蓄積し、倒壊に至った可能性がある」としている。調査した地域は、40棟ほどが居住不可能な「全壊」で、
そのうち半数が新耐震基準導入後に新築、もしくは改築されたとみられた。
原形をとどめていない「倒壊」も約10棟あった。
調査した地区は、1日の地震による揺れが震度6強だったと推定されている。
新耐震基準では、震度6強以上でも建物が倒壊しないことを目指している。
能登半島一帯では2020年12月から今回の地震の前までに、震度1以上の地震が500回以上発生。昨年5月には、最大震度6強の地震もあった。
研究者は「群発地震によって、柱と梁をつなぐ金具が弱ったり、壁内にひびが入ったりして、建物の強度が下がっていた可能性がある」と指摘。その上で「余震は続いており、倒壊しなかった家屋も油断は禁物だ」と注意を呼びかける。
多くの揺れが続くと、新耐震基準後の建物でも安全ではなくなる。私達は、新耐震基準を過信せず、危ないと感じたら避難所に移る判断をしなくてはならない。
冬の時期、停電・断水の中、生活する際、何に気をつければよいのだろうか。
今回、被災地からは「水」と「トイレ」が足りないという声が特に上がっている。
水は1人1日3リットル。出来れば1週間分備蓄しておく。
そしてトイレ。多くの過程が水洗式で、断水すれば機能しない。専門家によると災害用トイレの種類は大きく2つあるという。
便座がない「携帯トイレ」と便座のある「簡易トイレ」。
買うべきは「携帯トイレ」だという。
中でも「自宅のトイレの便器に取り付けて使う袋タイプ」がよいそうである。
理由は「安心感」。災害時はとても不安な気持ちなので、トイレぐらいはストレスなくできるように、日常にできるだけ近づけることが大事。便器に袋を取り付けるタイプであれば、いつもと同じトイレを使うことができるし、トイレ中に見渡す景色もふだんと同じで安心できるという。
準備しておきたい携帯トイレの量は、ふだんトイレに行く回数によって変わる。
トイレは最低3日分、できれば7日分あると安心だ。
例えば、1日に5回行く人であれば、5回×7日=35回分。
4人家族であれば、35回分×4人=140回分となる。意外に多い。
トイレの備蓄に合わせて用意しておくといいものもある。
トイレットペーパー
携帯トイレに気を取られ忘れがち。災害で物流が途絶え、品切れになってしまう可能性もあるので備えておくとよい。1人当たり1ロール/週間が消費の目安で、最近では3倍巻きなど長巻きのものもあり、比較的場所を取らなくてよい。
ランタンやヘッドライト
トイレには窓がない場合が多く、停電すると真っ暗になる。暗いと不安だし、見え辛くて、トイレに失敗したら掃除する水も手に入りにくいので大変。両手を空けるためにも懐中電灯ではなく、ランタンやヘッドライトがよい。
または、トイレに明かりを置いておく。
ポリ袋(45リットル)
便器にかぶせるポリ袋は、携帯トイレセットの中に入っていないこともあるので、自分で備えておくようにする。レジ袋だと小さく、45リットルくらいのポリ袋だと丁度よい。
アルコールウエットティッシュやペーパータオル
断水していることも多いので用を足したあとに手をふくのに使う。
また、マンションでは、大きな地震のあと、停電している時、断水している時、排水管が壊れている時は水を流す前に問題がないか確認してほしいと、国は呼びかけている。
普段当たり前のように使っているトイレが使えなくなると、不安な気持ちになる。我慢すると体調を崩して命にかかわる。
まずは、携帯トイレを用意する事をお勧めしたい。
食料や水といった「体に入れる備え」だけではなく、「体から出すための備え」について考えるのも大切なのである。
運動がてら、近くの寺によってみた。梅の仄かな香りが、私の心を落ち着かせてくれる。スーパーには七草粥の具が売られている。季節(とき)は進んでいく。
- 1月 1日
- 1月 8日