寺島尚正 今日の絵日記
2023年10月16日 今年も優しく香る花
浜松町も漸く金木犀が香りだした日曜
パリ・オリンピックのマラソンの代表選考レースMGC=マラソングランドチャンピオンシップが、本降りの雨の中、東京都内で行われた。
男子は小山直城選手が優勝、赤崎暁選手が2位に入り、ともにオリンピック代表に内定。
女子は、鈴木優花選手が優勝、東京オリンピック8位入賞の一山麻緒選手が2位に入り、共にオリンピック代表に内定した。
代表選考レースに加え、雨中のレースの為、タイムより順位重視。
参加選手皆が同じコンディションではあるが、気温が低めで、路面が濡れて滑りやすく、転倒でのケガに注意しなければならなかった。
実際転倒した選手が今回も出たのである。
湿度は高いので、呼吸は楽になるといわれるが、後半体が冷えて、硬くなり、思うように体が動かなくなった選手が少なくなかった。
こちらは、女子で3位になった選手が悔しそうにレース後話している。
「ランナーにはベストなロードコンディションで走って欲しいが・・」
様々な試練がある現実を感じると同時に、「どの位の雨が降ったらレースが中止になるのか」という疑問が湧いた。
調べてみると、とある大会の開催マニュアルには、『考えられる状況の選定(コースの障害、警報の発令、落雷の接近、注意報の発令、地震の発生、事件・事故・災害の発生、台風の接近、低温・高温等)の場合、中止もありうる』とある。
雨に関しては、 公道を走るマラソン大会の場合、大会時間を通して降水量毎時4mmの雨なら中止、3mmの雨なら決行という判断が多くなるという。
気象予報がレーススタート時点からどんどん悪くなる場合が考えられる。
もっとも、落雷、雷鳴等でないと中止にはならないと言う指摘もあるのだ。
降水量4mmは、ザーザーという夕立のような雨。
本降りの雨で道路に水溜りができるため、走行にはかなりの影響が出る可能性もある。
それを超える雨量になると、
5mm:外に出たくない降り
7mm:傘があっても手荷物が濡れる
10mm:土砂降り
50mm:バケツをひっくり返したような雨
100mm:滝のような雨
と表現される。
雨との戦いになったトップ達のレースが済んだ午後、都心の雨は上がった。
選手達の心の中は、晴天もあれば土砂降りの人もいるだろう。
それを知ってか知らずか、近所で咲く花々が、花弁に水を滴らせている。
日曜の雨は様々なドラマを生んだ。