寺島尚正 今日の絵日記
2023年9月25日 彼岸見つけた
今年も「秋彼岸」の時期を迎えた。
9月23日、秋分の日を中日として、前後3日間を加えた7日間がお彼岸の期間である。
「暑さ寒さも彼岸まで」と耳にするが、今年に限っては残暑が厳しいと感じていた。木曜までは。
22日金曜夜、短時間に大雨が降った浜松町では、雨が止んだ後、ひんやりと秋を感じた。
翌日秋分の日、ぐずついた天気で気温が上がらず、湿度は高めながら気温は明らかに秋が訪れた。
そして日曜、青空が広がる都心の朝は、長袖が心地良い気温となった。
動けば汗ばむ陽気ながら、「彼岸パワー」には恐れ入る。
「彼岸」という言葉の本来の意味は、私達の居るこちら側「此岸(しがん)」に対する悟りの世界のこと。
春分・秋分は昼夜の長さが丁度同じになる日、太陽が真東から昇り真西に沈む日である。
この日こそ、彼岸に一番近づけて、特に功徳を積んでお寺やお墓参りをするようになったのだと聞く。
では、悟りに至る具体的な修行の徳目は何か。6つあるという。
6つの修行内容とは
1.布施・・人に財・真理・安心を与える
2.持戒・・戒律を守る
3.忍辱(にんにく)・・災いや困苦を耐え忍ぶ
4.精進・・身心を励まして修行を継続する
5.禅定(ぜんじょう)・・心を集中し、安定させる
6.智慧(ちえ)・・迷いを離れ、存在の中の命の本質を悟る
どれも心がけたい事ばかりだが、継続が中々難しい。
全部とは行かないが1つでも2つでも達成できるよう心がけていきたいと考えている。
スーパーの「お彼岸コーナー」には、仏花や線香、近くには「おはぎ」「いなり寿司」が用意されている。
近頃では「牡丹餅(ぼたもち)」と「おはぎ」の違いは知られるようになってきた。
その季節に咲く「牡丹」と「萩」から名前をとったと言う話を聞く。
さらに、もう少し細かな話をすると、「牡丹餅」牡丹の花のように大きめで丸く作り、秋に咲く萩の花は、小さくやや細長いので、「おはぎ」は小ぶりな俵型に作るというように、形の差があるとされる。
さらに、材料となる小豆は秋に収穫されるため、とれたての小豆が使える秋は皮ごと使った粒あんにして、冬を越した春は、硬くなった皮を取り、こしあんにして使うなど、餡にも違いがあるのだと聞いた。
残暑の為か、遅れ気味だった近所の「彼岸花」漸く咲いた。
一方、公園のイチョウの木の下は、今年もギンナンの臭いが漂い始めた。
秋到来である。