寺島尚正 今日の絵日記
2022年8月8日 涼やかな場所
8月7日、日曜日。午後から都心では青空が見えてきた。
暦の上では「立秋」である。
浜松町のあるお寺では、蝉時雨の中「ユリ」が大量に咲き始めた。
緑の葉と白い花が、辺りを涼しくしてくれる。
一方、幹線道路を歩くと、街路樹の一部でハイビスカスに似た色鮮やかな花が咲いている。
「ムクゲ(木槿)」である。
「ムクゲ」はアオイ科の落葉低木で、木は3mほどまで生長する。
ムクゲは耐寒性が強く、冬は落葉して越冬するのだそうだ。非常に強健で刈り込みにも耐えることから道路脇の街路樹として利用される。
近年は多様な樹種が使われるようになったが、街路樹に使われる木には、いくつかの特徴がある。
まず、大気汚染や人の往来に強いこと、
乾燥や夏の暑さに強いこと、
樹齢が長いこと、
病気や害虫に対する抵抗力が高いこと、などと聞く。
加えて、ムクゲの花の咲く季節は7~10月前半と開花期間が長い。
梅雨の最中から咲き始め、夏の暑い盛りに色鮮やかな花を次々に咲かせる。
秋になり気温が下がり始めると花数が減ってくるが、それでも咲くという。
また、ムクゲの種類は大変多い。
300メートル位、歩道を歩いただけで、色や形違いの花が咲いている。
ハイビスカスのような南国を思わせる花だが、耐寒性が非常に強く北海道でも地植えにすることができるほどだ。
花のイメージとは違う「強さ」を持っているようである。
この1週間は、都心の最高気温が35~36度。
「ムクゲ」や「ユリ」の花を見て、少しでも気持ちは涼やかで、肉体的には暑さに負けない強い自分でいたいと考えている。