寺島尚正 今日の絵日記
2022年4月4日 桜満開
長野市の善光寺の「御開帳」が4月3日から始まり、感染対策が取られる中、多くの人が訪れていると、ニュースで知った。
長野市の善光寺の御開帳は7年に1度、秘仏の本尊の身代わりとされる「前立本尊」を公開する行事で、本来は去年4月から行われるはずだったが、新型コロナのため、今年に延期されたという。
また、本堂の前に建てられ、触ると御利益があるとされる回向柱には、ウイルスの活動を抑える効果があるとされる光触媒の技術を使ったコーティングがされていて、多くの参拝者が、消毒した上で順番に、触って祈りをささげていた。
今回の御開帳は参拝者の密集を避けるため、通常よりも1か月長い6月29日まで、88日間にわたって行われるという。
「○年に1度」と聞くと、俄然興味が湧いてくるのは、私だけではないと察する。
「ただし、期間が3ヶ月弱となると、スケジュール的に厳しい物があるなあ」と残念さを感じながら各地の催しなどを検索していると、今度は「新型コロナウイルスの影響で1年延期となっていた山梨県甲府市の甲斐善光寺が、本尊を公開する御開帳が3日から始まりました。」とのニュースを発見。
前に記したのは、長野県の善光寺。今回のお寺は「甲斐善光寺」
催しは同じくご開帳。
善光寺は全国に一体どれほどあるのだろう。
調べてみて驚いた。
善光寺事務局によると善光寺を正式な寺名としているのは全国で119か寺あるとしている。
なぜこれほどまでに善光寺と呼ばれるお寺が多いのかと言うと、鎌倉時代に「善光寺聖」が全国に善光寺信仰を広めたからとある。
善光寺聖の「聖」とは、正規の寺院を離れ、諸国を遊歴する僧侶のことで、善光寺聖と言われる半僧半俗の遊行僧が、信州から遠く離れた地域にまで善光寺如来の分身を背負って出かけ、信仰を広げて回った結果のようである。
善光寺は一宗一派にかたよることなく、すべての宗派に門戸を開いているのが大きな特徴。
それは日本に仏教の宗派が生まれる以前に善光寺が創建されたことに大きく関係しているものと考えられている。
善光寺の御本尊は絶対秘仏のため、誰も見たことがなく、今後も見ることができないもの。
しかし、鎌倉時代に御本尊を忠実に模写して複製したものが「前立本尊」であり、今回、7年に1度の御開帳で公開されている。
長野善光寺には「全国善光寺会」があり、東京都では8寺院が所属とあるが、ご本尊やご開帳に関しては定かではない。
先週土曜、八王子の桜は満開を迎えた。