寺島尚正 今日の絵日記
2022年2月7日 鉢の中
立春を過ぎ、暦の上では「春」を迎えた。
しかし毎年ここからが寒さの本番。
6日の日曜、朝は各地で冷え込みが厳しかった。
茨城県大子町を流れる久慈川では、川の水がシャーベット状に凍って流れる「シガ」と呼ばれる現象が見られたという。
「シガ」は、厳しく冷え込んだ日に川の水が凍り、シャーベット状の塊となって水面を流れる現象のこと。
川の水はなかなか凍らないはず。理由は、川の流れによってかきまぜられているから。
川の源は0度よりも高く、水が凍ってしまうような氷点下の日だと川の水の方が温かい。
外の寒さに晒されている水の表面が凍りはじめても、川の流れによってすぐに水のなかの温かい水とかきまぜられるから、なかなか凍らないからである。
それでも凍り始めるということは、どれだけ厳しい寒さなのか。
大子町は6日朝の最低気温がマイナス9.1度と、この冬一番の冷え込みとなった。
マイナス10度で大抵のものが凍り出し、水道管凍結の被害が出るのもこの気温くらいだと聞いた。
曇り空の浜松町を散策していると、寺の本堂前に置いてあった鉢の水が凍っていた。
やはり都心も冷えた。
一方で、紅梅の蕾がほころび、寒さに負けじと春の香を漂わせる。
今週は、南岸低気圧の影響で、気象予報では東京にも「雪だるま」の印がついている。
三寒四温はもう少し先のようである。