寺島尚正 今日の絵日記
2022年1月3日 壬寅でーす!
2022年、令和4年、寅年が始まった。
寅は寅でも今年の干支は「壬寅(みずのえ・とら)」。
「あなたの干支は何?」などと会話の中で交わされるが、「寅年です」
では、本来不十分なのはご存じだろうか。
本来の干支とは「十二支」と「十干(じっかん)」を組み合わせたもの。
十二支とは時間を表し、「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の12種の動物を当てはめている。
寅年は、十二支の3番目にあたり、文字通り動物のトラを表す。
この十二支に、空間を表す十干「甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸」の10の要素を加えたのが、60種からなる「干支」なのだ。
双方を組み合わせた干支を六十干支(ろくじっかんし)という。
この2つを組み合わせ、「甲子」「乙丑」「丙寅」といった具合に順番に並べたのが干支。
1番目の「甲子」から始まって、60番目の「癸亥」で終わり、また初めに戻って繰り返す。これが還暦と呼ばれる所以だ。
古代人はこの生命の循環に神の意思を見た。
干支とは、この2つの神の意志を組み合わせる「二元論的手法」によって世の理を解き明かそうとしたものなのである。
正月早々、難しい話で恐縮だが二元論とは、異なる2つの原理で物事を解明しようとするもので、古代人たちが二元論的世界観を持っていたことが知られている。
中国の陰陽思想をはじめ、インドの神秘主義やゾロアスター教、グノーシス主義などもそうである。
このような循環する暦のシステムは、東洋に限ったことではなく、アイルランドの古代ケルト暦、古代ローマ帝国のユリウス暦、古代エジプトでも見られる。
さて、様々な見方がある中で、陰陽五行説から見た2022年の干支「壬寅」は、「陽気を孕み、春の胎動を助く」と出ている。
辛く厳しい冬はいずれ終わり、暖かい春が来る。
冬が厳しいほど春の芽吹きは生命力に溢れ、華々しく生まれる。
その春の胎動が大きく花開くためには、地道な自分磨きを行い、実力を養う必要があるといったことを指し示している。
わかったようでわからない・・。
要は、「今年も努力しようね!」ということか。
寒い日が続く日々ではあるが、木々をよく眺めれば、「新しい力」が目に入る。
新芽を見ながら、「積小為大」を忘れまいと強く思った。
いまの自分にできること、やれることがある。
どんな小さいことでもいいから、それをやり続けよう。
ところで、あなたの干支は何ですか?