寺島尚正 今日の絵日記
2021年7月5日 願い届きますよう
7月2日、沖縄気象台は、
全国で最も早く「沖縄地方が梅雨明けしたとみられる」と発表し。
平年より11日遅く過去3番目に長い梅雨だった。
翌3日鹿児島・奄美地方も「梅雨明けしたとみられる」と発表された。
沖縄が梅雨明けすると「梅雨末期」と呼ばれ、今度は西から東日本には梅雨前線の影響を強く受ける。
その言葉通りに、東海から関東にかけて予想以上の雨に見舞われた。
静岡県熱海市の伊豆山地区で3日午前10時半ごろ発生した土石流、
その土砂は、逢初(あいぞめ)川沿いに海までおよそ2キロにわたって流れ出たとみられている。
熱海といえば、昔から東京に近い有名な観光地。
新幹線で東京から43分で着き、質の良い温泉でも有名だ。
高台から海方向を眺める夜景は「100ドルの夜景」と記憶している。
県などによると、少なくともおよそ130棟の建物が被害を受け、これまでに女性2人の死亡が確認された。
改めて「土石流」とは何なのか。
それは、大雨をきっかけに雨水や川の水が混じった土砂が一気に山を流れ下るもの。
強大な破壊力と自動車並みのスピードが特徴で、広範囲で被害をもたらす。
発生の仕組みは3タイプあり
1.谷間に雨水が集まり周囲の土砂を巻き込んで流れる
2.山の一部が崩れ、大量の土砂が流出
3.山の中腹で崩れた土砂が川の水をせき止め、まとめて決壊する
に大別される
今回は②のようだ。
熱海では、火山由来の細かい土砂が厚く積もっていて、
土石流が一度発生すると簡単に取り込まれ規模を拡大させてしまう。
また、流れやすい特徴もあり、約5度の傾斜で流れる一般的な土石流と違い
比較的緩やかな約3度でも流れ続ける。
土石流の速さは、時速20~40キロというから、秒速6~11メートル程度だから、
走っても逃れるのは難しい。
土砂災害には、「土石流」の他、急傾斜地が崩れる「崖崩れ」、
斜面が大きく滑るように崩れる「地すべり」がある。
集中豪雨や地震などで突発的に起こるため、
崖や沢近くに住んでいたり宿泊する人は警戒する必要がある。
奇しくも去年7月の記録的な豪雨では熊本県を流れる球磨川が氾濫するなどして、
熊本県内で67人が亡くなった去年7月の記録的な豪雨から4日で1年。
梅雨前線の位置や雨の量などに注意したい。
今週は七夕。
竹飾りに吊るす短冊に「災害が起きませぬよう」と記しておこう。