寺島尚正 今日の絵日記
2021年6月14日 今年ももうすぐ折返し
10日「京都の世界遺産、上賀茂神社で、茅の輪くぐり初めが行われた」というニュースを耳にした。
茅の輪くぐりとは、神社境内に設置された茅で作れた大きな輪をくぐることにより、
無病息災や厄除け、家内安全を祈願する行事のことをいう。
これは日本全国の多くの神社で、主に6月30日頃に行われる
「夏越の祓(なごしのはらえ)」という儀式の中で行われる。
茅の輪をくぐることによって、生活の中で知らず知らずのうちについてしまった災いや厄を払い、
健康で幸せな生活が送れるようとの願いが込められている。
茅の輪くぐりが行事として行われるようになった理由は諸説あるが、
蘇民将来(そみんしょうらい)という人物の神話が由来しているといわれている。
神話では、備後国(現在の広島県東部)で暮らしていた蘇民将来が、
旅の途中に宿を求めて訪れたスサノオノミコトを、貧しいながらも喜んでもてなし、
その恩返しとして「疫病を逃れるために、茅の輪を腰につけなさい」
との教えを授かり、難を逃れたとされている。
現在の茅の輪くぐりは、蘇民将来が腰につけていた茅の輪が長い歴史を経て大きくなり、
人がくぐり抜けるものになった、といわれているのだ。
例年では、6月30日前からそれ以降もしばらくの間は茅の輪を設置しておいて、
期間中いつでもくぐることができる神社もあるようだ。
また、12月31日の年越の祓(としこしのはらえ)に茅の輪くぐりを行う神社もある。
1年の間についてしまった穢れを落とし、心身共に新年を清らかな状態で迎えるという意味がある。
茅の輪くぐりの手順は、唱え詞を唱えながら、8の字にくぐり抜けるのが一般的。
ただし、作法については神社によって違うので、参拝した神社の作法に則って参拝してほしい。
念のため一般的な茅の輪くぐりの方法は、「茅の輪を左足で跨ぎながらくぐる。
茅の輪の左側を回ってから正面に戻って一礼。
次は、茅の輪を右足で跨ぎながらくぐる。
今度は茅の輪の右側を回ってから正面に戻って一礼。
もう一度、左足で茅の輪を跨いで左側へ回り、茅の輪の正面に立って一礼。
最後は茅の輪をくぐり抜けて拝殿でお参りを行う。」とある。
12日土曜日、八王子の神社はどうかと思い訪れてみると、すでに設置。
脇のテントに吊るされた風鈴が涼やかな音を奏でていた。
今年も、あっという間に半分が経過するのだなあ。