4月最初の週末、とあるクレジット会社から新しいカードが送られてきた。
定期的にカードは更新されるもので、その時期を迎えたようだ。
私は原則現金派で、殆どカードは利用しない。
だったら解約すればよいのだが、
「会社を離れ職業欄の自由業に〇をつける状態になると、
新しいカードを作るのも一苦労だぞ」という先輩の言葉が耳に残っていて手放す勇気を持てないでいる。
ところで、そのクレジットカードの利用情報をもとに消費の動向を指数にする調査が発表された。
それによると、3月前半も、新型コロナウイルスの感染が拡大する前にあたる2年前の同じ時期を9.2%下回ったという。
旅行や宿泊など外出を伴う消費の落ち込みが続いる。
分野別では「旅行」がマイナス45.9％、「宿泊」がマイナス43.8％、
「交通」がマイナス32.9％、「外食」がマイナス28.5％と、
外出を伴う消費の落ち込みが大きい。
一方、いわゆる「巣ごもり消費」で、動画などの「コンテンツ配信」はプラス64.5％、
「ネット通販」はプラス26％と大幅に上昇。
調査会社は「首都圏の緊急事態宣言が解除されたこともあり、
今後、宿泊などの消費が回復するとみられるが、感染状況しだいで回復が遅れる可能性もある」分析。
４月５日からは、大阪はじめ３府県6市で、まん延防止等重点措置が始まる。
「まん延防止等重点措置」は、緊急事態宣言が出される前や宣言解除後の地域を対象に適用され、
指定された地域では、知事が飲食店などに営業時間の短縮を要請・命令することができ、
違反した場合は20万円以下の過料を科すなど、緊急事態宣言に準じた対策を行うことができる。
期間は4月5日から5月5日までで、具体的には飲食店などの営業時間が午後8時までとなる。
東京もまだ飲食店の営業時間は夜9時までだ。
八王子の比較的大きな居酒屋の前に張り紙があった。
「4月21日まで休業します　店主」
それを眺め、店の常連らしき70代後半位の、顔にしっかり皺を刻んだ男性が呟いた。
「人生そんな長くねえんだぞ」
花は桜からツツジに移っていく。

苦渋の

サクラの後

赤紫の存在感