寺島尚正 今日の絵日記
2020年7月13日 陽射しを受けて
7月3日からの豪雨に対して、気象庁は「令和2年7月豪雨」と名称を定めた。
この記録的な豪雨で、12日午後現在、これまでに熊本県を中心に69人が死亡し、
1人が心肺停止、13人が行方不明となっている。
一連の豪雨から1週間過ぎたが、熊本県内は4つの町村合わせて
10の集落で孤立状態が続いている。
亡くなった方に哀悼の意を表するとともに、被害を受けた方々に、心よりお見舞い申し上げる。
消防庁によると、今回の一連の豪雨によって住宅が水につかるなどの被害は、
わかっているだけで九州を中心に全国20の県であわせて1万2000棟余りに上っている。
今回の豪雨では、改めて「線状降水帯」の恐ろしさが伝わってくる。
各地の被害から、驚きの出来事も届く。
11日夜、岐阜県瑞浪市の「神明神社」では、
ご神木で県の天然記念物に指定されている杉が根元から倒れた。
杉は樹齢1300年とも言われ、高さは40メートル、幹は太いところで11メートルあった。
旧中山道の大湫(おおくて)宿として知られるこの地区のシンボル的な存在だったということだ。
倒木には様々な条件が重なったのだろうが、
地元では「数十年に1度の大雨」ならぬ1000年に1度の惨事である。
そんな中、災害ボランティアの受け入れが本格化しているという。
自治体の災害ボランティアセンターが開設され、参加者が早速片付けなどに協力している。
ただ、今回は新型コロナウイルスの感染拡大防止のために
ボランティアの受け入れを県内在住者に限定している市町村がほとんどで、
被災者の支援を求める声にどれだけ応えられるか手探りの取り組みが続くという。
12日午後現在、低気圧の影響により東北で激しい雨が降っていて、
川の氾濫や土砂災害に警戒が必要だ。
また西日本では、13日は再び雨が強まる見込みで、
豪雨の被害を受けた地域では、地盤が緩み堤防が傷んだ場所が多く心配だ。
新型コロナウイルスといえば、東京都によると、
12日、都内で新たに206人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されたという。
都内で1日に確認された数が200人以上となるのは4日連続。4日連続で200人を超えるのは初めてだ。
そんな中、東京・港区・浜松町でも、個人的に「初」を耳にした。
今年初めて蝉の声を聴いたのだ。「ジーーー」という鳴き方から「ニイニイゼミ」だと察する。
この日は蒸し暑く気温も30度を超えた。
時折のぞく青空と蝉の声はよく似合う。
蝉よ!熱中症には我々注意するから、新型コロナと豪雨を何処かへ追いやってはくれまいか。