浜美枝のいつかあなたと

毎週日曜日
 9時30分~10時00分
Mr Naomasa Terashima Today Picture Diary

寺島尚正 今日の絵日記

2020年4月27日 陽を浴びる

近頃、数字に一喜一憂している。特に感染者数には。
いつ拡大の勢いは鈍るのだろう。
4月26日、都内の新たな新型コロナウイルス感染者数は72人。
都内で1日に感染が確認された人が100人を切ったのは、今月13日以来13日ぶりだそうだ。
もっとも、この数字に手放しでは喜べず、
土曜日曜は検査を受ける人数が減るということを加味しなくてはならないようだが、
減少した数字を見ると、それでも嬉しい。
減少と言えば、かぼすの生産量が全国で最も多い大分県で、
ハウスかぼすの収穫が最盛期を迎えている。
JAおおいたによると、今年は新型コロナウイルスの影響で、
出荷先である関東地方のデパートや飲食店の営業取りやめなどで需要が落ち込んでいて、
かぼすの生産をやめて野菜に転作する農家もいるという。
台風などによる被害も大変だが、今回の様な需要激減による影響も深刻だ。
一方で、白菜など一部の野菜が値上がりしている。
東京都中央卸売市場での主な野菜の価格によると、
今月23日の時点で白菜は平年の同じ時期の2.9倍の高値となっているほか、
キャベツと大根が1.3倍の高値。
出荷量を見ると、白菜は平年並み、キャベツと大根も平年よりやや少ない程度のことから、
外出自粛の呼びかけが続き、家庭での需要の増加が値上がりにつながったと見られている。
ねぎやトマト、じゃがいもなどの価格は平年並みで、たまねぎは特に出荷量が多いことから、
平年の半値ほどになっている。
農林水産省は、「白菜が値上がりしたのはこのところ気温が低い日が多く、
家庭での鍋物などの需要が伸びたためと見られる。
野菜の生産量は全体的には平年並みが確保され供給不足の心配はないが、
今後も需要の動向によって価格が変化しやすい状況が続きそうだ」と話している。
学校給食用に栽培した野菜などが、休校の為、納入場所がなくなった、などと悲しいニュースを見聞きする。
そんな中、東京では農家が給食用に栽培した野菜を提供し、
飲食店が弁当を作って、地域の子どもたちに無料で配るという話題を見つけてほっとした。
この取り組みを呼びかけたのは40代農家の男性だ。
男性は小松菜を給食用に栽培したが、
新型コロナウイルスの感染拡大で学校が休校となったため出荷できなくなった。
このため、即売会を開いたところ、地域の人たちが多く訪れ、
小松菜を買ってくれたことから、恩返しがしたいと飲食店に協力してもらい
休校中の子どもたちに無料で弁当を配ることにしたという。
男性は「給食用に育てた野菜が子どもたちの口に入っておいしいと食べてもらうのはとてもうれしい。
感染の拡大が続く中、地域の人たちが助け合っていければよいなと思っている」と話した。災い転じて福となす。
こうした「困ったときはお互い様」精神が、人と人との絆を強くし、地元愛、郷土愛に広がり、
安全保障の一環である自国農業の再認識に至って欲しいと切に願う。

陽を浴びる
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私の新型コロナ対策
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