寺島尚正 今日の絵日記
2019年4月22日 手作り
4月21日は統一地方選挙後半戦の投票日。
私の住む八王子は市議会議員選挙の投票。
日頃の生活のリズムから早起きの私は、
平日の生活の場、浜松町に戻りがてら
朝7時になる3分前、投票所に行った。
投票開始は7時からである。
比較的細いマジックで「投票所」と書かれた手作り感の強い案内板に導かれ
自治会館の裏手に回る。
「もしかしたら1番手?」
そんな淡い期待は見事に裏切られた。
4番目だった。
1番乗りは70代ベージュのジャケット姿の男性。
2番目は60代で投票後高尾山に出掛けそうな服装の女性。
3番目は、薄いグレーの上着姿の30半ばの男性。
そして、4番目は、黒のウインドブレーカーを着て
デイパックを背負った私である。
入口に4人が列を作っている。
設置した投票所の入り口にはラジオがあり、NHKが流れている。
その理由が分かるのに時間はかからなかった。
ラジオからの時報音。
それと同時に、男性係員の1人がハンドベルを鳴らした。
「カランカラン」
歳末福引上位の景品が当たった時の、羨ましい音だ。
先頭に並んでいた投票者が手続きを済ませ、投票用紙を受け取り、
記入し、投票箱の前に立った。
そこで、選挙の儀式とも呼べることが行われた。
先頭の投票者に加え、投票箱を見守る4人の立会人が
投票箱が「空」であることを先ず確認。
そして70代の男性が投票用紙を入れた。
この確認行為こそ、1番乗りが参加できるものなのだ。
続いて、2番目、3番目、そして私が投票用紙を受け取り
仕切りのある、5人が同時に記入できる台で黒鉛筆を走らせる。
ところで、大半の選挙は即日開票。
しかし、東京でいえば、江東、大田、江戸川の3区長選
この3区と中野、杉並、荒川の計6区議選は
翌日に開票される。
翌日開票は、結果が有権者に早く伝わらないデメリットがある。
一方で、開票に携わる職員の人件費削減や
ミス防止につながるメリットがあるという。
八王子は、即日開票。
しかし、2007年、2011年の統一地方選挙では翌日だった。
それを2015年から即日に戻した。
理由は、新しい読み取り機を段階的に増やし
作業時間が短縮され、職員の労力や人件費削減が
可能になったからだ。
投票所独特の静寂と緊張感を味わいながら
3歩進んで銀色の投票箱に開いている横に細長い口に紙を落とした。
ホッと小さく息をつき、出口に向かった。
その時、投票箱の2メートル向こう側で見守る立会人が挨拶をしてくれた。
「ご苦労様でした」
私からも「ご苦労様です」
休憩があるとはいうものの
「立会人の皆さんは眠気との戦いにもなるのかしらん」
そう考えながら外に出た。
白いハナミズキが青空をバックに微笑んでいた。
当選した皆さんはより良い世の中実現のために頑張っていただきたい。