寺島尚正 今日の絵日記
2018年10月22日 秋の行列
自宅近くは稲刈りが終了し、「はさがけ」と呼ばれる乾燥が行われている。
「はさがけ」とは、 木材などを組んでつくった「はさ」に、
刈り取った稲を束ねてかけ、天日で乾燥させること。
なぜ「はさがけ」をするのか。
調べてみると、刈り取った直後の籾の水分は
20~30パーセントとかなり多い。
水分が多い籾はそのままにしておくと、腐ったり、変な臭いがしたり、
カビが生えたり、芽が出たりしてしまい、お米の品質が悪くなるという。
そのため、刈り取った稲は早いうちに「はさがけ」をして、
籾の水分量を減らす必要があるのだ。
「はさがけ」の利点としては、刈り取った稲を高水分の水田から
空気中に持ち上げ、日光と風によって乾燥することで
乾燥効率を上げるという意味もあるのだという。
暫く眺めていると、美味しいお米たちの行列に映った。
群馬県嬬恋村では、21日朝、最低気温氷点下0度1分を観測した。
関東地方では、今シーズン初めての冬日。
冬日とは、1日の最低気温が0度未満になる日のこと。
去年関東地方で初めて冬日となったのが、栃木県の奥日光で
10月31日だった。
関東地方は、穏やかに晴れて放射冷却が強まり、
多くの所で今シーズン最も気温が下がった。
自宅から浜松町に移動する車窓、
多摩川を渡る鉄橋から富士山を眺め
座席から2センチほど浮く位驚いた。
真っ白なのだ。
手前に他の山の稜線があるので
感覚的に7合目辺りからしっかりと雪を頂いている。
先月末に「初冠雪」した富士の山は
真冬に見る佇まいとなった。
もっとも、これから雪が融けて
本来の山肌が復活することもあるのかもしれない。
こちらを記している21日の夜から22日の未明まで
ハレー彗星を母天体とするオリオン座流星群の極大のピークを迎える。
ただ、十三夜の月明かりがあり、月が沈む午前3時以降から夜明けまでが観測のチャンスとなりそうだ。
空の暗い場所で観察すると、1時間に5個程度の流星を見ることができるという。
都会の明かりで、中々観測する状況には恵まれないが
1つでも見られたらと期待している。
さらっとした夜の空気を胸一杯に吸い込んだ。
秋は進んでいく。
夜空