寺島尚正 今日の絵日記
2018年6月11日 入梅
6月11日は雑節で入梅。
雑節とは、二十四節気や五節供のように
中国から伝わったものではなく、
日本人の生活文化から生まれた日本独自のもの。
雑節が考え出された背景には、
農家が季節の移り変わりを正確に理解できれば、
農作物に大きな損害を出さずにすむという
自然現象と農業の深い関係があったようだ。
雑節は、節分・八十八夜・入梅・半夏生・二百十日 ・土用・彼岸など。
日本の気候風土に合わせてあるため、
長い間に培われてきた知恵と経験の集約といえる。
その入梅
現在は太陽黄径80度の日とされている。
梅の実が黄色く色づき梅雨に入る頃を示す。
実際の梅雨入りとは違う。
この日から約30日間が梅雨の期間。
農家にとっては、田植えの日を決めるうえでも、
梅雨の時期を知ることは重要だった。
昔は、今のように気象情報が発達していないため、
江戸時代、目安として暦の上で入梅を設けたのだと考えられている。
時は流れ、
11日、台風5号の影響で東京は大雨。
以前ならば、台風は二百十日の頃だったはずなのに。
これも地球温暖化が原因なのだろうか。
東京・浜松町にある梅の木から
熟した梅の実が雨の降り始めた路上に落ちていた。
こちらは例年通り。
少しだけほっとした。