梅雨入り間近の日曜、梅酒を漬けた。
空は夏で、近所の神社近くでは
「夏越しの大祓え」の青い幟が
水無月にしては乾いた風を受け、
気持ちよさそうにそよいでいる。
３年前の６月１５日に梅酒作りに初チャレンジ。
ブランデーベースのまろやかなものが出来満足した。
一昨年は、油断して６月下旬に青梅を探したが
都心にはすでになく
八王子で何とか見つけて作成にこぎ着けた。
昨年はその反省を踏まえて
６月１０日に梅の実を購入。
今年は更に早く２日にゲットした。
去年の梅酒作りにはスコッチウイスキーを使用。
半年たって飲んで試飲してみると
辛口の梅酒といった感じが個性的で美味しい。
自信を持って家族に振る舞ったところ
意外にも不評だった。
氷砂糖を少なめにしたのと、スコッチウィスキーが
口に合わなかったようだ。
２瓶漬け、それを私が独り占め。
嬉しいような、悲しいような、複雑な感じだった。
今年は、家族の半年前からの希望もあって
ブランデーベースの梅酒にした。
前回は八王子産の梅に拘ったが
今回は、南高梅のＬサイズ。
去年は１キロ５４０円だったが、今年は４９８円。
値段からも豊作が窺い知れる。
実を洗い、軸の元を抉り、1つ1つ水気を拭う。
消毒した瓶の中に
青梅、氷砂糖、青梅、氷砂糖と順番に重ねていく。
瓶の中は果実と甘みのミルフィーユ状態だ。
そこにブランデーリキュールを注ぎ込む。
梅酒作りも３回目ともなればもたつかない。
３０分も掛らずに南高梅は
白い氷砂糖と共に琥珀色の海に身を浸した。
還暦直前、３か月後の試飲。
どんな味が口中に広がるのだろうか。

梅雨入り前の青空


準備万端


琥珀の海へ